ディスプレイスメント デフォメーションとレンダリング
 
 
 

Maya マッスルには、より高度な変形とエフェクトを実現するディスプレイスメント オプションがあります。ディスプレイスメント ノードは、マッスル デフォーマに接続してポイント デフォメーションを調整します。ディスプレイスメント ノード は、ノードがメッシュのサーフェスに近づくにつれて、スライド エフェクトまたはオフセット エフェクトを生成します。これはカプセルやマッスルのスライドと似ていますが、イメージ マップに基づいており、実際のウェイトのスライドよりも高速です。

あるいは、同じノードを特殊な cMuscleDisplace を使用可能な Maya シェーダまたは mental ray シェーダ ネットワークに接続させることもできます。これにより、レンダーしたときに、より高品質なディスプレイスメントとスライド エフェクトが得られます。

関連項目

cMuscleDisplace に関する詳細項目

cMuscleDisplace 機能により、スライド エフェクトをすばやく得ることができます。シェーダとして使用すると、レンダー時まで計算されないスライドが得られるだけでなく、トポロジだけを使用した場合よりも詳細な部分まで作成されるため、より詳細な ディスプレイスメントやスライドが得られます。たとえば、ぼやけた減衰のある単純な白い四角をテクスチャ マップとして使用して、スライドするヒップ ボーンまたは鎖骨エフェクトをすばやく作成できます。

これはリブ ケージのようなものに使用すると効果的です。リブ ケージ テクスチャをシミュレートする 1 つまたは複数のマップをペイントし、これをディスプレイスメント マップに適用します。cMuscleDisplace ノードは、キャラクタ リグの適切なジョイントやボーンにペアレント化またはコンストレインされ、それからシェーダがモデルに適用されます。このようにして、スキン メッシュがキャラクタの胴体を移動すると、ディスプレイスメント エフェクトがスライドを表示します。cMuscleDisplace ノードがメッシュに近づいたり離れたりするのに合わせて、スライドする量が増減します。

その他のこの機能を使用できるアイデアとして、のど仏や首のテクスチャなどがあります。首のベースからモデルの顎の前面までエイム コンストレインされたジョイントにリグを設定できます。このジョイントには、詳細な首のテクスチャがあり、円柱の cMuscleDisplace ノードがペアレント化されています。首が移動し、ジョイントまたはエイム コンストレインが調整されると、シェーダを使用したスキン上に非常に精密なスライド エフェクトが生成されます。

複数の cMuscleShaders をまとめて「チェーン」できることに注目してください。各シェーダには入力ディスプレイスメント(inDisplacement)アトリビュートがあります。ディスプレイスメント アトリビュートを各ノードから次のノードの入力ディスプレイスメントに、またはその他の標準の Maya ディスプレイスメント ノードに接続します。それから最後のノードを最終シェーディング グループに接続します。

さらに、シェーダ ノードをその他のユーティリティに接続することもできます。たとえば、ディスプレイスメント値をブレンダとして使用する blendColors ノードを作成できます。これは、ディスプレイスメントやスライドがサーフェスの近くで増加するのに合わせて、サーフェスのカラーを変更します (カラーの計算順序により、振幅(Amplitude)を 1.0 に設定したときに最も効果を発揮します)。

場合によっては、ディスプレイスメント エフェクトだけを接続して、チェーン全体ではなく、1 つのノードで作成されるようにしたい場合もあります。このような場合には、シェーダでローカル ディスプレイスメント(displacementLocal)アトリビュートを使用します。これはカレントの cMuscleDisplace ノードからディスプレイスメントだけを返します。正規化ローカル ディスプレイスメント(displacementLocalNormalized)は同じものですが、振幅(Amplitude)が 1 より大きくても、0 から 1 の正規化された値を使用します。

最後に、シェーディング ネットワークを設定する場合は、同じ cMuscleDisplace ノードをマッスル デフォーマに接続することもできます。この方法を使用して、デフォーマのディスプレイスメントの有効化(Enable Displace)アトリビュートをオンにしてディスプレイスメントを視覚化することができます。レンダリング時にはディスプレイスメントの有効化(Enable Displace)をオフにし、結果シェーダだけを使用して最終的なエフェクトが得られます。