水のスタイルの nParticle オブジェクトを作成する
 
 
 

液体シミュレーションの最初のステップでは、ポリゴン ピッチャーをスタイルの nParticle で満たします。このためには、オブジェクトを埋め尽くす(Fill Object)オプションを使用します。

水(Water)スタイルの nParticle オブジェクトを作成するには

  1. nParticle > nParticle の作成(nParticles > Create nParticles) > 水(Water)を選択します。

    水(Water)スタイルの nParticle オブジェクトを選択して、nParticleShape アトリビュートの一部をあらかじめ設定しておきます。たとえば、液体シミュレーション(Liquid Simulation)アトリビュートをオン、nParticle のセルフ コリジョン(Self Collisions)をオフに設定し、パーティクルのレンダー タイプ(Particle Render Type)メタボール サーフェス(Blobby Surface)に設定します。

  2. アウトライナ(Outliner)geo_pitcher を選択します。これは grp_Pitcher オブジェクトに含まれています。

    これは水(Water)スタイルの nParticle で埋めるジオメトリです。

  3. nParticle > nParticle の作成(nParticles > Create nParticles) > オブジェクトを埋め尽くす(Fill Object) を選択します。

    パーティクルで埋め尽くすオプション(Particle Fill Options)ウィンドウが表示されます。

  4. パーティクルで埋め尽くすオプションウィンドウで、編集 > 設定のリセット(Edit > Reset settings)を選択します。
  5. ソルバ(Solver)リストから新しいソルバの作成(Create New Solver)を選択します。
  6. 解像度(Resolution)が 10 に設定されていることを確認します。

    解像度では、ジオメトリの長軸方向に沿って均等に配置する nParticle の数を指定します。

  7. 近接充填(Close Packing)がオンに設定されていることを確認します。
  8. 二重壁(Double Walled)をオンに設定します。

    二重壁をオンに設定することで、ピッチャー ジオメトリを nParticle で埋めるときに、その厚みが考慮されるようにします。パーティクルは、ポリゴン壁間の空間ではなく、ピッチャーの空のボリュームのみを埋めるようになっています。

  9. パーティクルで埋め尽くす(Particle Fill)をクリックします。

    nParticle オブジェクトがピッチャー ジオメトリの内側に作成されます。

  10. アウトライナ(Outliner)nParticle1 をダブルクリックし、nParticle_Water を入力してこの名前を変更してから、 キーを押します。

    nParticle オブジェクトの名前を変更すると、シーンにオブジェクトが複数ある場合に識別しやすくなります。

    このレッスンでは、ピッチャーとグラスの両方のメッシュで nParticle が保持されるので、メッシュをパッシブ コリジョン オブジェクトに変換して、これらを nParticle と同じ nucleus システムに割り当てる必要があります。

ピッチャーとグラスのメッシュをパッシブ コリジョン オブジェクトに変換するには

  1. シーン ビューで、 キーを押したままピッチャーとグラスのメッシュを選択します。
  2. nMesh > パッシブ コライダの作成(nMesh > Create Passive Collider) を選択します。

    コリジョンの作成(Make Collide)ウィンドウが表示されます。

  3. ソルバ リスト(Solver list)から nucleus1 を選択します。.
  4. コリジョンの作成(Make Collide)をクリックします。
  5. アウトライナ(Outliner)で、ピッチャーとグラスの nRigid オブジェクトの名前を変更します。たとえば、nRigidnRigid2 の名前をそれぞれ nRigid_PitchernRigid_Glass に変更します。

  6. シミュレーションを再生します。

    再生してみると、nParticle がここで期待されているとおりに動作していないのがわかります。水と違って、ピッチャーの底にすぐに落ちずにゆっくりと落ちているため、スローモーションで再生しているように見えます。nParticle の動作をリアルにするには、nucleus 空間スケール(Space Scale)をシミュレーション向けに設定します。

    空間スケールの詳細については、「 nucleus 空間スケールを設定する」を参照してください。

空間スケールを設定するには

  1. アトリビュート エディタ(Attribute Editor)で、nucleus1 タブを選択します。
  2. スケール アトリビュート(Scale Attributes)セクションで、空間スケール(Space Scale)を 0.01 に設定します。

    空間スケール(Space Scale)の値を小さくすると、nParticle システムは、パーティクルがずっと小さいサイズであるかのように評価されます。したがって、nParticle への重力の影響が大きくなったように表示されます。

  3. シミュレーションを開始フレームまで巻き戻してから再生します。

    再生してみると、nParticle がピッチャーに収まってはいますが、今度はピッチャーの容量に占める割合が少なすぎます。また、nParticle に圧力がかかるか圧縮されて押しつぶされているように見えます。次のセクションでは、nParticle を液体のような外見および動作にする液体シミュレーション(Liquid Simulation)アトリビュートの調整に移ります。