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レンダー設定(Render Settings): 共通(Common)タブ
レンダー設定(Render Settings)
レンダー設定(Render Settings): mental ray タブ
レンダー設定(Render Settings): Maya ソフトウェア(Maya Software) タブ
レンダー設定の詳細については、
レンダー設定(Render Settings)ウィンドウを参照してください。
アンチエイリアシングの精度(Anti-aliasing Quality)
レンダリング中にオブジェクトをどのようにアンチエイリアシングするかを制御します。
アンチエイリアシングとイメージの精度の詳細については、
アンチエイリアシングとフリッカを参照してください。
精度(Quality)
プルダウン リストからプリセットのアンチエイリアシングの精度を選択します。プリセットを選択すると、アンチエイリアシングの精度(Anti-aliasing Quality)アトリビュートがすべて自動的に設定されます。デフォルトの設定はカスタム(Custom)です。
- カスタム(Custom)
-
アンチエイリアシング(Anti-aliasing)アトリビュートをプリセットのアトリビュート値とは異なる値に変更すると、自動的に精度(Quality)がカスタム(Custom)に設定されます。
- プレビューの精度(Preview quality)
-
- 中間の精度(Intermediate quality)
-
プレビューの精度よりも多少よい画質でシーンをテスト レンダーする場合。
- 制作の精度(Production quality)
-
3D モーション ブラーやコントラストの小さいシーンを含まないシーンをテスト、または最終レンダーする場合。
- コントラスト感度の高い制作の精度(Contrast sensitive production)
-
コントラストの大きなシーンをテスト レンダリングまたは最終レンダーする場合(シーンをレイ トレースするような場合。ノイズの多いバンプ マップのアンチエイリアシングにも有効)。
- 3D モーション ブラー制作の精度(3D motion blur production)
-
3D モーション ブラーを含むシーンをテスト、または最終レンダーする場合。
エッジのアンチエイリアシング(Edge anti-aliasing)
レンダリング時にオブジェクトのエッジに対してどのようなアンチエイリアシングを適用するかを制御します。プルダウン リストから精度に関する設定を選択します。精度を下げるとオブジェクトのエッジはギザギザになりますが、レンダーは速くなります。精度を上げるとオブジェクトのエッジは滑らかになりますが、レンダーは遅くなります。
プルダウン リストからエッジのアンチエイリアシング(Edge anti-aliasing)を選択すると、アンチエイリアシングの精度(Anti-aliasing Quality)アトリビュート(サブセクション内の)がすべて自動的に設定されます。
- 低精度(Low quality)
-
最も高速なアンチエイリアシングの設定。レンダーする各ピクセルについて 2 つのポイントが分析され、オブジェクトのどの部分を可視にするかが定義されます。この設定では、精度の低いエッジ アンチエイリアシングが適用されます。
- 中精度(Medium quality)
-
レンダーする各ピクセルについて 8 つのポイントが分析され、オブジェクトのどの部分を可視にするかが定義されます。この設定では、中程度の精度のエッジ アンチエイリアシングが適用されます。
処理スピードは少し遅くなりますが、オブジェクトのエッジは程よく滑らかになります。この設定は、適度に複雑なシーンのテスト レンダリングに適しています。
- 高精度(High quality)
-
レンダーする各ピクセルについて 32 個のポイントが分析され、オブジェクトのどの部分を可視にするかが定義されます。この設定では、精度の高いエッジ アンチエイリアシングが適用されます。
この設定は、テスト レンダリングだけでなく、本番用のレンダリングにも使用できます。
- 最高精度(Highest quality)
-
最高精度(Highest quality)のアンチエイリアシングでは、イメージが 2 つのパスで計算され、ピクセル内部やピクセル周囲のカラー コントラスト(ハイライトなど)が検出されます。1 番目のパスで高精度(High quality)の計算を行い、2 番目のパスで 1 番目のパスの結果からカラー コントラストを検出します。カラー コントラストの大きな領域(たとえば、ハイライトを含む領域)では、ピクセルをシェーディングする回数が多くなります。
高精度(High quality)よりもさらに精度が高くなるので、高精度(High quality)レベルの単一のパスでは見落とされる可能性のあるハイライトの検出に最適です。
サンプル数(Number of Samples)
- シェーディング(Shading)
-
各サーフェス上のピクセルをシェーディングする回数。このオプションは、サーフェスのアトリビュート エディタのレンダリング詳細(Render Stats)セクションにあるアトリビュートであるシェーディング サンプル(Shading Samples)と併用されます。シェーディング サンプル(Shading Samples)は、ピクセルでのシェーディング回数を指定します。詳細については、「レンダリング詳細およびシェーディング サンプル」を参照してください。
- 最大シェーディング回数(Max Shading)
-
プリセット(Presets)メニューでアンチエイリアシングの精度(Anti-aliasing Quality)としてプレビューの精度(Preview Quality)を選択すると、このオプションは使用できません。
各サーフェス上のピクセルがシェーディングされる最大回数。このオプションは、サーフェスのアトリビュート エディタのレンダリング詳細(Render Stats)セクションにあるアトリビュートである最大シェーディング サンプル(Max Shading Samples)と併用されます。最大シェーディング サンプルは、最高精度(Highest Quality)レンダーの 2 回目のパスで、ピクセルがシェーディングされる最大回数を設定します。この値を大きくするほどレンダリングの処理時間は長くなりますが、生成されるイメージの精度は高くなります。
- 3D ブラーの可視性(3D blur visib.)
-
移動するオブジェクトが別のオブジェクト上を通過する場合に、移動するオブジェクトの可視性を正確に計算するために収集される可視サンプルの数。
ヒント:
- 3D ブラーの可視性(3D Blur Visib.)と最大 3D ブラーの可視性(Max 3D Blur Visib.)は、サーフェスのアトリビュート エディタの 3D モーション ブラー(3D Motion Blur)セクションにある最大表示サンプル(Max Visib. Samples)と関連付けられています。詳細については、
3D モーション ブラー(3D Motion Blur)を参照してください。
- 3D ブラーの可視性(3D Blur Visib.)と最大 3D ブラーの可視性(Max 3D Blur Visib.)は、
レンダー設定(Render Settings)ウィンドウのモーション ブラー(Motion Blur)セクションの 3D モーション ブラー(3D Motion Blur)をオンに設定した場合だけ使用できます。
- 最大可視サンプル(Max Visib. Samples)は、モーション ブラー(Motion Blur)がオンに設定されている場合に、可視ピクセルをサンプリングする最大回数。
- 最大 3D ブラーの可視性(Max 3D blur visib.)
-
モーション ブラー(Motion Blur)がオンに設定されている場合に、可視ピクセルをサンプリングする最大回数。
- パーティクル(Particles)
-
パーティクル内の各フラグメントをシェーディングする回数。このオプションは、サーフェスのアトリビュート エディタのレンダリング詳細(Render Stats)セクションにあるアトリビュート、シェーディング サンプル(Shading Samples)と併用されます。シェーディング サンプルは、ピクセル内の各フラグメントをシェーディングする回数を指定します。詳細については、「レンダリング詳細」および「シェーディング サンプル」を参照してください。
マルチピクセル フィルタリング(Multi-pixel Filtering)
マルチピクセル フィルタリング(Multi-pixel Filtering)では、レンダーしたイメージ全体をソフトにする(ぼかす)ことによって、レンダーしたイメージにエイリアシング(ギザギザのエッジ)が発生する問題や、レンダーしたアニメーションに網目模様(ローピング)またはフリッカが発生する問題を解消します。
これらのオプションは、エッジのアンチエイリアシング(Edge Anti-aliasing)を高精度(High Quality)または最高精度(Highest Quality)に設定した場合だけ使用することができます。
- マルチピクセル フィルタの使用(Use Multi pixel filter)
-
オンの場合、ピクセル フィルタ タイプ(Pixel filter type)とピクセル フィルタの幅 X(Pixel filter width X)、ピクセル フィルタの幅 Y(Pixel filter width Y)の設定に基づいて、隣接するピクセルで各ピクセルを補間することによってレンダーしたイメージ全体にフィルタをかけて滑らかにします。
注:フィールドをレンダーする場合は、マルチピクセル フィルタの使用(Use multi pixel filter)をオンに設定しても、レンダーしたイメージにフィルタはかかりません。
- ピクセル フィルタ タイプ(Pixel filter type)
-
マルチピクセル フィルタの使用(Use multi pixel filter)がオンに設定されている場合に、レンダリング イメージ全体をどの程度ソフト化(ブラー化)するかを制御します。プリセット フィルタには、ボックス フィルタ(Box filter)(最もソフト)、三角フィルタ(Triangle filter)(ソフト)、ガウス フィルタ(Gaussian filter)(ごくわずかにソフト)、二次 B- スプライン フィルタ(Quadratic B-Spline filter)(Maya 1.0 で使用されたフィルタ)、およびプラグイン フィルタ(Plug-in filter)の 5 種類があります。デフォルトは三角フィルタ(Triangle filter)です。
カスタム フィルタを使用するには、プラグイン フィルタ(Plug-in Filter)を選択します。
プラグイン フィルタを作成するには、
プラグイン マルチピクセル フィルタを作成してロードするを参照してください。
- ピクセル フィルタの幅 X、Y(Pixel filter width X, Y)
-
マルチピクセル フィルタの使用(Use multi pixel filter)がオンのときに、レンリング イメージの各ピクセルの補間に使用するフィルタ幅を制御します。この値が 1 を超えると、隣接するピクセルの情報が使用されます。この値が大きいほどイメージはぼやけます。値の範囲は 1 ~ 3 です。デフォルト値は 2.2
です。
ヒント:ピクセル フィルタの幅 X(Pixel filter width X)とピクセル フィルタの幅 Y(Pixel filter width Y)の値が同じである必要はありません。ただし、レンダーしたイメージの水平方向と垂直方向を均等にぼかす場合は、同じにする必要があります。
コントラストのしきい値(Contrast Threshold)
適応型サンプリングを定義します。エッジのアンチエイリアシング(Edge anti-aliasing)が最高精度(Highest quality)に設定されているときに、2 回目のパスの計算中に取られるシェーディング サンプル数を制御します。
- 赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)
-
各カラー チャンネルが評価されて、隣接するピクセルのコントラストがしきい値を超えると、さらにサンプリングが行われます。有効な範囲は 0 ~ 1 です。デフォルト値は 0.4(赤(Red))、0.3(緑(Green))、0.6(青(Blue))です。精度(Quality)をコントラスト感度の高い制作の精度(Contrast Sensitive Production)に設定すると、デフォルト値が 0.2(赤)、0.15(緑)、0.3(青)になります。
ヒント:
- RGB の値を小さくすると、レンダーしたイメージ内の細かい特性(たとえば、小さいハイライトまたはシャドウの境界)が検出されやすくなりますが、レンダリング時間は長くなります。
- カラー数が比較的少ないイメージでシェーディング エイリアス(ギザギザのグレー シャドウなど)が発生する場合は、赤(Red)を 0.3、緑(Green)を 0.2、青(Blue)を 0.5 に設定してみてください。
- 有効範囲(Coverage)
-
3D モーション ブラー(3D Motion Blur)をオンに設定したときにだけ使用することができます。
3D モーション ブラーの計算中に取られる可視サンプル数を制御します。可視性の変化がしきい値を超えると、さらにサンプリングが行われます。たとえば、この値を小さくすると、ピクセル内部の可視オブジェクトの変化が検出されやすくなりますが、レンダリング時間は長くなります。有効な範囲は 0 ~ 1 です。デフォルト値は
0.125 です。
フィールド オプション(Field Options)
このオプションを使用して、イメージをフィールドとしてレンダーするときの方法を指定します。
フレームとフィールドの詳細については、
フレーム対フィールドおよび
フレーム レンダリングまたはフィールド レンダリングを指定するを参照してください。
レンダー(Render)
フレームまたはフィールドのどちらでイメージをレンダーするかを制御します。これはビデオへの出力に便利です。
注:interlace(Linux)、fieldAssembler(Windows)、合成アプリケーションまたは NLE アプリケーション(Mac OS X)を使ってフィールドをインタレースすることができます。インタレースの詳細については、『レンダリング
ユーティリティ』マニュアルの「
interlace」を参照してください。
- フレーム(Frames)
-
- 両方のフィールド、インターレース(Both fields, interlaced)
-
奇数フィールドと偶数フィールドの両方をビデオ用にレンダーし、結果をフル フレームに自動的にインタレースします。
- 両方のフィールド、個別(Both fields, separate)
-
上記と同じですが、インタレースは実行されません。結果は、奇数フィールド イメージと偶数フィールド イメージからなるシーケンスとなります。
- 奇数フィールド(Odd fields)
-
- 偶数フィールド(Even fields)
-
- フィールド ドミナンス(Field dominance)
-
時間が x のとき奇数フィールド(Odd fields)を、x+0.5 のとき偶数フィールドをレンダーするか、または x のとき偶数フィールド(Even fields)を、x+0.5 のとき奇数フィールドをレンダーするかを制御します。
注:フィールド オプション(Field Options)のレンダー(Render)アトリビュートをフレーム(Frames)に設定すると、フィールド ドミナンス(Field dominance)オプションは使用できません。両方のフィールド、インターレース(Both fields interlaced)に設定すると、フォーマット標準(NTSC または PAL)に基づいてフィールドのオーバーライド順位が設定されます。
0 番目のスキャンライン(Zeroth scanline)
(上級者用)。
レンダーする最初のフィールドの 0 番目のスキャンラインをイメージの最上部に設定するか、最下部に設定するかを制御します。
注:フィールド オプション(Field Options)のRender(レンダー)アトリビュートをフレーム(Frames)、両方のフィールド、インターレース(Both Fields Interlaced)のいずれかに設定すると、0 番目のスキャンライン(Zeroth Scanline)オプションは使用できません。フォーマット標準の NTSC か PAL に基づいて設定が選択されます。
- 最上部/最下部(At top/At bottom)
-
デフォルトでは、最上部(At Top)がオンです。アニメーション中、フィールドの順序に問題が生じた(たとえば、オブジェクトが上下に振動する)場合、0 番目のスキャンライン(Zeroth Scanline)の設定を変更してそのアニメーションを再レンダーしてください。それでも問題が解決されない、またはアニメーションのオブジェクトが左右に振動する場合は、問題が解決されるまでフィールド ドミナンス(Field Dominance)と 0 番目のスキャンライン(Zeroth Scanline)の設定の組み合わせを変更してください。
フィールド拡張子(Field extension)
次のオプションの 1 つを選択します。
- フィールド拡張子なし(No field extension)
-
このセクションのアトリビュートは、フィールドが自動的にインタレースされている場合は機能しません。
設定すると、偶数フィールドと奇数フィールドのファイル名に拡張子は追加されしません。
- デフォルト フィールド拡張子(o と e)(Default field extension (o and e))
-
このセクションのアトリビュートは、フィールドが自動的にインタレースされている場合は機能しません。
Maya では、フィールドのイメージ ファイルが保存される場合、偶数フィールドのファイル名またはフレーム番号拡張子には e が追加され、奇数フィールドのファイル名またはフレーム番号拡張子には o が追加されます。たとえば、name.001e.iff や name.001o.iff のようになります。これがデフォルト設定です。
- カスタム拡張子(Custom extension)
-
このセクションのアトリビュートは、フィールドが自動的にインタレースされている場合は機能しません。
カスタム拡張子を指定して奇数フィールド ファイル名と偶数フィールド ファイル名に追加するとき、このオプションをオンに設定します。たとえば、x と入力すると、name.001x.iff となります。
- 奇数フィールド(Odd field)
-
- 偶数フィールド(Even field)
-
レイ トレーシングの精度(Raytracing Quality)
レイ トレーシングの精度アトリビュートは、レンダリング時にシーンをレイ トレーシングするかどうかを指定し、レイ トレーシングされるイメージの精度を制御します。これらのグローバル設定を変更すると、関連するマテリアル アトリビュートの値も変更されます。結果として得られる値は、2
つのアトリビュートの設定値よりも小さくなります。
レイ トレーシングの詳細については、『ライティング』マニュアルの「
デプス マップとレイ トレース シャドウ」を参照してください。
- レイ トレーシング(Raytracing)
-
オンの場合は、レンダリング時にシーンがレイ トレーシングされます。レイ トレーシングは、正確な反射、屈折およびシャドウを生成することができます(ただし、レンダリング時間が非常に長くなりますので、使用は控えめにしてください)。
- 反射(Reflections)
-
光線が反射される最大回数を指定します。有効な範囲は 0 ~ 10 です。デフォルト値は 1 です。詳細については、「反射の最大値」を参照してください。
- 屈折(Refractions)
-
光線が屈折する最大回数を指定します。有効な範囲は 0 ~ 10 です。デフォルト値は 6 です。詳細については、「屈折の最大値」を参照してください。
- シャドウ(Shadows)
-
オブジェクトからシャドウが投影可能な範囲における光線の反射/屈折の最大回数。値を 0 に設定すると、シャドウがオフになります。
たとえば、シャドウ(Shadows)の値が 2 のときは、光線が 1 回しか反射/屈折されていない場合に限り、オブジェクトからシャドウが投影されます。有効な範囲は 0 ~ 10 です。デフォルト値は 2 です。
- バイアス(Bias)
-
シーン内に 3D モーション ブラーが適用されたオブジェクトとレイ トレーシングが適用されたシャドウの両方があると、モーション ブラーが適用されたオブジェクト上に暗い領域または不適切なシャドウが発生する可能性があります。この問題を解決するには、バイアス(Bias)値を
0.05 ~ 0.1 の間に設定します。シーンに 3D モーション ブラー オブジェクトまたはレイ トレーシングが適用されたシャドウが含まれない場合は、バイアス(Bias)値は 0 のままにしておきます。有効な範囲は 0 ~ 1 です。デフォルト値は 0 です。
モーション ブラー(Motion Blur)
アニメーションのレンダー時にモーション ブラーを適用すると、シーン内のオブジェクトの外観が適度にぼかされて、現実的な動きを表現することができます。オブジェクトのモーション ブラー(Motion blur)はオン / オフを切り替えることができます。Maya では、シャッター角度(Shutter Angle)アトリビュートとモーション ブラー(Motion blur)アトリビュート間のリレーションシップに基づいて、オブジェクトに適用するモーション ブラーの度合いが決められます。
カメラのシャッター スピード/アングルがモーション ブラーにどのように影響するかについての詳細は、
モーション ブラーを参照してください。
- モーション ブラー(Motion Blur)
-
オンの場合、ブラーのフレーム間隔(Blur by frame)と 3D モーション ブラー タイプ(3D Motion blur type)が使用可能になります。つまり、移動するオブジェクトはぼやけて見えます。モーション ブラー(Motion blur)がオフの場合は、オブジェクトがくっきりと見えます。モーション ブラー(Motion blur)のデフォルトはオフです。
モーション ブラー タイプ(Motion blur type)
Maya におけるオブジェクトのモーション ブラー方法。
- 2D
-
2D モーション ブラーはポスト プロセスです。Maya では、オブジェクトのモーション ベクトル(スピードと方向)に基づいてイメージ全体をレンダーしてから、そのイメージ内の各オブジェクトにブラーが適用されます。
- 3D
-
3D モーション ブラーの方が実世界の物理運動に近い効果が得られますが、2D モーション ブラーよりも長いレンダー時間が必要になります。デフォルト設定は 3D です。
- ブラーのフレーム間隔(Blur by frame)
-
動くオブジェクトに適用されるモーション ブラーのレベルを調整します。このアトリビュート値(フレームの間隔)を大きくするほど、より多くのモーション ブラーがオブジェクトに適用されます。たとえば、1 フレーム単位でモーション ブラーを適用すると、1
フレーム間隔のオブジェクトのモーションに基づいてブラーが計算されます。4 フレーム 単位でモーション ブラーを適用すると、4 フレーム間隔のオブジェクトのモーションに基づいてブラーが計算されます。フレームの間隔が長い分大きなモーションが検出されるため、ブラーの度合いが強くなります。デフォルト値は
1 です。動いているオブジェクトに適用されるモーション ブラーの度合いは、カメラのシャッター角度(Shutter Angle)にも基づいています。フレームの長さは次の式によって決まります。
(シャッター角度/360)× ブラーのフレーム間隔(Blur by Frame)
シャッター角度(Shutter Angle)は、カメラのアトリビュート エディタのスペシャル エフェクト(Special Effects)セクションで変更することができます。
- ブラーの長さ(Blur length)
-
動いているオブジェクトにブラーを適用する度合いをスケールします。有効な範囲は 0 ~ 無限大です。デフォルト値は 1 です。
- シャッターを開く/閉じるを使用(Use Shutter Open/Close)
-
このオプションを有効にすると、シャッターを開く(Shutter Open)とシャッターを閉じる(Shutter Close)の値をカスタマイズできます。
- シャッターを開く(Shutter Open)/シャッターを閉じる(Shutter Close)
-
シャッターを開く(Shutter Open)およびシャッターを閉じる(Shutter Close)の値です。シャッターを開く(Shutter Open)とシャッターを閉じる(Shutter Close)のデフォルト値は、それぞれ -0.5 と
0.5 です。renderGlobals ノードを使用して、シャッターを開く/閉じるを使用(Use Shutter Open/Close)、シャッターを開く(Shutter Open)、およびシャッターを閉じる(Shutter Close)アトリビュートを設定することもできます。シャッター継続期間に負の値を設定することはできません。レンダー設定(Render Settings)ウィンドウで、シャッター継続期間を負の値に変更しても、正の値の継続期間に変更されます。renderGlobals ノードに負のシャッター継続期間を設定すると、ソフトウェア レンダラではこれらの値は無視され、レンダーは、シャッターを開く(Shutter Open)/シャッターを閉じる(Shutter Close)の値が設定されていないかのように実行されます。
これはモーション ブラーの追加機能です。モーション ブラー(Motion Blur)とシャッターを開く/閉じるを使用(Use Shutter Open/Close)の両方を無効にすると、レンダー時にモーション ブラーは適用されません。モーション ブラー(Motion Blur)を有効にして、シャッターを開く/閉じるの使用(Use Shutter Open/Close)を無効にすると、モーション ブラーが適用され、シャッターを開く(Shutter Open)とシャッターを閉じる(Shutter Close)にデフォルト値(-0.5 と 0.5)を使用してレンダーが実行されます。モーション ブラー(Motion Blur)とシャッターを開く/閉じるを使用(Use Shutter Open/Close)の両方を有効にすると、カメラのシャッターの開閉は指定した時間で行われます。
- ブラーのシャープネス(Blur sharpness)
-
モーション ブラーが適用されるオブジェクトの鮮明度を調整します。ブラーのシャープネス(Blur sharpness)の値が大きいほど、モーション ブラーの鮮明になる範囲が広がります。有効な範囲は 0 ~無限大です。デフォルト値は 1 です。
スムース(Smooth)
次のオプションの 1 つを選択します。
- アルファ(Alpha)/カラー(Color)
-
スムース値(Smooth Value)アトリビュートによるアンチエイリアシングがうまく機能せず、モーション ブラーが適用されていないイメージのアルファ チャンネルのエッジにアーティファクトが発生することがあります。たとえば、明るい不透明なオブジェクトが、暗いライト
フォグの前を通り過ぎるような場合です。このような場合、アルファ値(Alpha)またはカラー(Color)アトリビュートをオンに設定すると、追加のモーション ブラーがオブジェクトに適用されてアーティファクトが解消されます。
- スムース値(Smooth value)
-
Maya によりモーション ブラーのエッジがぼかされる度合いです。値が大きければ大きいほど、モーション ブラーがアンチエイリアシングされる度合いが大きくなります。有効な範囲は 0~無限大です。デフォルト値は 2 です。
ヒント:
- スムース値(Smooth value)の値を上げると、静止したオブジェクトのエッジにもモーション ブラーが適用されます。これを避けるには、スムース値(Smooth value)を 0 に設定します。
- 常に追加のモーション ブラーが必要なわけではないので、このアトリビュートは必要な場合にだけ使用してください。スムース値(Smooth value)を 0 に設定してアンチエイリアシングを抑える方法もありますが、適用できる条件は限られています。
- ランプ シェーダ(Ramp Shader)でシェーディングされたオブジェクトの場合、2D モーション ブラー タイプ(2D Motion blur type)の方が 3D モーション ブラー タイプ(3D Motion blur type)(アーティファクトが発生)よりも適切な結果を得られます。この場合、スムース(Smooth)アトリビュートはアルファ(Alpha)ではなくカラー(Color)に設定する必要があります。
- モーション ベクトルの維持(Keep motion vectors)
-
オンの場合、レンダーしたイメージ内にすべての可視オブジェクトのモーション ベクトル情報が保存されますが、イメージにはブラーは適用されません。このため、レンダーしたイメージに対して、他の 2D モーション ブラー ソフトウェア(たとえば、blur2d)でベクトル データを使ってモーション ブラーを適用することができます。
注:これは、Maya IFF イメージでのみ有効です。
オフの場合、レンダーしたイメージにモーション ブラーが適用されますが、モーション ベクトル情報は保存されません。モーション ベクトルの維持(Keep motion vectorss)のデフォルトはオフです。
- 2D ブラーのメモリ制限の使用(Use 2d blur memory limit)
-
2D ブラー操作で使用するメモリの最大量を指定することができます。Maya は、使用可能なメモリをすべて使って 2D ブラー操作を実行します。
- 2D ブラーのメモリ制限(2D blur memory limit)
-
操作で使用するメモリの最大量を指定することができます。モーション ブラー(Motion blur)がオンでモーション ブラー タイプ(Motion blur type)が 2D に設定されていれば、デフォルトで 2D ブラーのメモリ制限の使用(Use 2d blur memory limit)がオン、メモリ制限が 200MB になります。デフォルトのメモリ量で大半の問題を避けることができます。ただし、必要に応じて、表示されたフィールドにメモリの上限をメガバイト単位で設定することもできます。
レンダー オプション(Render Options)
ポスト プロセッシング(Post Processing)
- 環境フォグ(Environment fog)
-
環境フォグ(Environment Fog)ノードを作成します。環境フォグ(ボリューム マテリアル)は空気中の細かい粒子(霧、煙、ほこりなど)のエフェクトをシミュレートするために使用されます。こうした粒子は、大気の外観や大気中のオブジェクトの外観に影響を与えます。
環境フォグ(Environment fog)の詳細については、『シェーディング』マニュアルの「
環境フォグ」を参照してください。
- 後処理でフォグを適用(Apply fog in post)
-
ポスト プロセスとしてのみ、フォグをレンダーします。オンの場合、ポスト フォグ ブラー(Post fog blur)を設定できます。
- ポスト フォグ ブラー(Post fog blur)
-
後処理でフォグを適用(Apply fog in post)と組み合わせて使用すると、環境フォグ エフェクトによって、ジオメトリ エッジを越えて溢れ出すかのように表示することができます。ブラーを多くするには、この値を大きくします。
注:このオプションの結果は IPR では表示されません。
カメラ(Camera)
- フィルム ゲートを無視(Ignore film gate)
-
オンの場合、レゾリューション ゲート(Resolution Gate)で可視となるシーンの領域がレンダーされます。オフの場合、フィルム ゲート(Film Gate)で可視になっているシーンの領域がレンダーされ、外側の領域はバックグラウンド カラーがレンダーされます。インタラクティブにフィルム ゲートの境界を表示する方法については、「カメラ設定」および「フィルム ゲート」を参照してください。フィルム ゲートを無視(Ignore Film Gate)のデフォルト設定はオンです。
ライトとシャドウ(Lights and Shadows)
- シャドウ リンク(Shadow linking)
-
ライトをサーフェスと関連付けると、指定したライトによるシャドウ(シャドウ リンク)またはイルミネーション(ライト リンク)の計算に指定したサーフェスだけが含められるので、シーンに必要なレンダリング時間を短縮することができます。
プルダウン リストを使用して、このオプションで使用可能な 3 つの選択肢の 1 つを選択します。
- シャドウ リンクに従ってシャドウを生成(Shadows obey shadow linking)
- ライト リンクに従ってシャドウを生成(Shadows obey light linking)
- リンクを無視してシャドウを生成(Shadows ignore linking)
シーン内のシャドウは、ライト リンクまたはシャドウ リンクのいずれか一方にのみ従うことができ、両方に従うことはできません。そのため、ライト リンクまたはシャドウ リンクのいずれをシーンに組み込むかを指定する必要があり、それに従ってプルダウン リストから選択します。
(作成したリンクに従わずに)デフォルト設定を使用してシーンの一部をレンダーすることもできます。シャドウ リンクまたはライト リンクを使用して確立または切断したすべてのリンクが無視されるようにするには、リンクを無視してシャドウを生成(Shadows Ignore Linking)を選択します。
デフォルトではライト リンクに従ってシャドウを生成(Shadows Obey Light Linking)に設定されています。
シャドウ リンクの詳細については、「
シャドウ リンク機能」を参照してください。ライト リンクの詳細については、「
ライト リンク」を参照してください。
- デプス マップの有効化(Enable depth maps)
-
オンの場合、デプス マップ シャドウがオンになっているライトすべてに対して、デプス マップ シャドウがレンダーされます。オフの場合、デプス マップ シャドウはレンダーされません。デプス マップの有効化(Enable depth maps)のデフォルト設定はオンです。
カラー/合成(Color/Compositing)
- ガンマ補正(Gamma correction)
-
次の式に従って、レンダーしたイメージのカラーを補正します。デフォルト値は 1(カラー補正なし)です。
注:Maya ソフトウェア レンダラの
ガンマ補正(Gamma correction)アトリビュートの動作は、mental ray レンダラの
ガンマ(Gamma)アトリビュートと逆です。Maya ソフトウェア レンダラでは、ガンマ値が高いほどイメージの中間トーンが明るくなります。mental ray レンダラでは、ガンマ値が高いほどイメージの中間トーンが暗くなります。
- 最終的なシェーディング カラーのクリップ(Clip final shaded Color)
-
オンの場合、レンダーしたイメージのすべてのカラー値は 0~1 の間に保たれます。これにより、イメージのどの部分(たとえば、フォアグラウンド オブジェクト)も露出オーバーになることはありません。オフの場合、レンダーしたイメージのカラー値が 1 より大きくなる可能性があります。最終的なシェーディング カラーのクリップ(Clip final shaded color)のデフォルトはオンです。
- 最終カラーのジッタ(Jitter final color)
-
オンの場合、イメージのカラーがジッタされて縞が目立たなくなります。
- プリマルチプライ(Premultiply)
-
このオプションがオン(デフォルト)の場合、プリマルチプライが実行されます(
プリマルチプライ イメージを参照してください)。このオプションがオフの場合、プリマルチプライのしきい値(Premultiply Threshold)オプションが有効になります。
オフの場合、オブジェクトをレンダーするときにバックグラウンドに対してアンチエイリアシングが適用されません。たとえば、オブジェクトのエッジのピクセルはバックグラウンド カラーと混合されません (TIFF の用語では、「非連結アルファが生成される」と言います)。オンの場合は、バックグラウンドに対するアンチエイリアシングがオブジェクトに適用されます。プリマルチプライ(Premultiply)のデフォルト設定はオンです。
ヒント:フィルムやビデオ用のイメージをレンダーする場合はプリマルチプライ(Premultiply)をオフに、ビデオ ゲーム用のイメージをレンダーする場合はオンにします。
- プリマルチプライのしきい値(Premultiply threshold)
-
このオプションが有効(デフォルトのプリマルチプライ(premultiply)はオフ)で、ピクセルのアルファ チャンネルの値がここで設定したしきい値を超えている場合にだけ、ピクセルごとのカラー値が出力されます。
プリマルチプライ(Premultiply)がオンのときに、マットのエッジのアンチエイリアシングの度合いを制御します。ビデオ ゲーム用のイメージのレンダリングで、8 ビットまたは 16 ビットのカラーを使用する場合は、ジャギーの発生を押さえてマットのエッジを滑らかにするために、プリマルチプライのしきい値(Premultiply threshold)を 1 に設定します。デフォルト値は 0 です。
メモリおよびパフォーマンス オプション(Memory and Performance Options)
メモリおよびパフォーマンス オプション(Memory and Performance Options)アトリビュートを使用すると、レンダリングを最適化してシーンのレンダー時間を短縮することができます。
レンダー スピードとイメージの精度の詳細については、
スピードと精度のトレードオフを参照してください。
テッセレーション(Tessellation)
Maya でサーフェスに対するテッセレーションが、どのように処理されているかを確認します。
- ファイル キャッシュの使用(Use file cache)
-
システムの TEMP(Windows および Mac OS X)または TMPDIR(Linux)環境変数で指定したディレクトリ内のキャッシュ ファイルにジオメトリ情報を格納して、ジオメトリック データの保存に使用するメモリ量を削減することができます。このオプションをオンに設定すると、レンダラ自身がスワップ処理を実行します。
Maya.env file で、TEMP = defaultPath と入力します。defaultPath は新しいテンポラリ ディレクトリのパス名です。
- (Linux)TMPDIR が設定されている場合、デフォルトの /usr/tmp の代わりに、書き込み権限に問題がなければこのディレクトリが使用されます。/usr/tmp にも書き込めない場合は、警告メッセージが表示されます。
- (Windows)TEMP が設定されている場合、書き込み可能であればそのディレクトリが使用されます。書き込み不可能な場合は、警告メッセージが表示されます。
- (Mac OS X)TEMP が設定されている場合、書き込み権限がチェックされます。書き込み不可能な場合は Home ディレクトリの Documents/temp ディレクトリがデフォルトとして使用されます。Documents/temp にも書き込み不可能な場合は、警告メッセージが表示されます。
上記の手順でテンポラリ ディレクトリが見つからない場合は、最終方法としてカレント ディレクトリがテンポラリ ディレクトリとして設定されます。
注:ファイル キャッシュの使用(Use file cache)によって、マルチプロセッサ マシン上で非常に複雑なシーンをレンダーするときに、メモリやディスク スペースを使い切るのを防ぐことができます。
大量のレンダリングを実行する前に、次のように入力してください。
Linux:
setenv TMPDIR NAMEOFDIR
Windows:
SET TEMP=NAMEOFDIR
NAMEOFDIR には、十分容量のあるパーティションの場所を指定します。
- インスタンスの最適化(Optimize instances)
-
オンに設定されていて、複数の同じサーフェス(たとえば、インスタンス化されたサーフェスまたは別々に作成された同じサーフェス)がシーンに含まれている場合は、そのうち 1 つのサーフェスだけにテッセレーションが適用されて、処理時間とディスク容量が節約されます。インスタンスの最適化(Optimize instances)のデフォルト設定はオンです。
- テッセレーションの再使用(Reuse tessellations)
-
オンの場合は、各フレームのテッセレーション情報が一時的にディスクに保存されます。
この設定が効果的であるのは、シーンにデプス マップ シャドウが含まれている場合です。たとえば、ライトのデプス マップを最初に作成するときに、テッセレーションがサーフェスに適用され、そのテッセレーション情報がディスクに保存されます。次に、他のライトのデプス
マップを作成するときとフレームをレンダーするときに、ディスク上のテッセレーション情報が再利用されるので、処理時間が短縮されます (その後、テッセレーション情報はディスクから削除されて、次のフレームのテッセレーション情報が再計算されます)。テッセレーションの再使用(Reuse tessellations)のデフォルト設定はオンです。
注:テッセレーションの再使用(Reuse Tessellations)は、I/O 対応のプロセスであり、同じマシンで複数のレンダー ジョブを実行するときに帯域幅を最大限に活かすことができます。このオプションが効果的なのは、マルチプロセッサのマシン上で最大
4 つまでのジョブを実行する場合です。レンダー設定 > ファイル キャッシュの使用(Render Settings > Use file cache)をオフにして試してみることができます。
- ディスプレイスメント バウンディング ボックスの使用(Use displacement bounding box)
-
ディスプレイスメント マッピングを使用する場合は、ディスプレイスメント マップが適用される全サーフェスに対してテッセレーションが実行され、それらのサーフェスのバウンディング ボックスが計算された後で、各タイルがレンダーされます。そのため、レンダリング時間が非常に長くなる可能性があります。ディスプレイスメント バウンディング ボックスの使用(Use displacement bounding box)をオンにすると、ディスプレイスメント マップが適用される全サーフェスについてユーザが指定したバウンディング ボックスのサイズが使用されるため、レンダリング処理が高速化されます。ディスプレイスメント バウンディング ボックスの使用をオフにすると、ディスプレイスメント
マップが適用される全サーフェスに対してテッセレーションが実行された後で、各タイルがレンダーされます。詳細については、「バウンディング ボックスのスケール」を参照してください。
レイ トレーシング(Raytracing)
レイ トレーシングが制御されます。レイ トレーシング(raytracing)アトリビュートについては、「レイ トレーシングの精度」を参照してください。
レイ トレーシングの詳細については、『ライティング』マニュアルの「
デプス マップとレイ トレース シャドウ」を参照してください。
- 再帰デプス(Recursion depth)
-
レンダリングのレイ トレーシング ボクセル(voxel)データ構造で使用する再帰レベルを指定します。非常に複雑なシーンでは、この値を 2~3 の間に設定します。あまり複雑でないシーンでは、1 に設定するとよいでしょう。デフォルト値は 2 です。
- リーフ プリミティブ(Leaf primitives)
-
次の再帰レベルに移る前にボクセル(voxel)内で使用できる三角形の最大数を指定します。デフォルト値は 200 です。
- サブディビジョンの累乗(Subdivision power)
-
再帰処理を行う場合に作成するボクセル(voxel)の適切な数を計算するために、ボクセル内の三角形の数に累乗する値を指定します。デフォルト値は 0.2500 ですが、この値はほとんどのシーンに適しています。非常に複雑なシーンや複雑なパーツを含むシーンでは、この値を若干大きくしてください。
マルチプロセッシング(Multi Processing)
マルチスレッド インタラクティブ レンダリングは、レンダー ビュー(Render View)に使用できます。バッチ レンダラに同じレンダリング パフォーマンスを提供します。インタラクティブ レンダリングと IPR に使用する CPU の数を別々に設定できます。設定した値は、シーンとともに保存されます。
詳細については、
レンダー コマンド ライン ユーティリティによるネットワーク レンダーを参照してください。
- 利用可能なすべての CPU の使用(Use All Available CPUs)
-
デフォルトでは、利用できるすべての CPU を使用します。オフにすると、このオプションの下のスライダが有効になります。
- 使用する CPU の数(CPUs to Use)
-
スライダのドラッグ範囲は 1 ~ 8 ですが、必要に応じて最高 256 までの値を入力できます。0 を入力するまたは利用可能なすべての CPU の使用(Use All Available CPUs)をオンにすると、すべての CPU をインタラクティブ
レンダリングに使用できます。
注:
- マルチプロセッサのバッチ レンダーを実行する場合は、バッチ レンダー フレーム(Batch Render Frame)ウィンドウで使用するプロセッサの数を設定するか、コマンド ライン レンダリングで -n フラグ(Maya ソフトウェア レンダリング)を使用してください。
- IPR の使用中は、現在の IPR セクションが終了するまで CPU 数は変更できません。次の警告メッセージが表示されます。// 警告メッセージ: CPU のこの変更を有効にするには、IPR を閉じる必要があります。(Warning: IPR will need to be closed before this change in CPUs will take effect.)
IPR オプション(IPR Options)
このアトリビュートで、IPR レンダー実行時に、どのシェーディング要素を保存するかを決定します。これによって、時間とディスク スペースが節約できます。
IPR の詳細については、
Interactive Photorealistic Rendering(IPR)を参照してください。
- シェーディング、ライティングおよびグローのレンダー(Render shading, lighting and glow)
-
次の IPR レンダーのシェーディング、ライティングおよびグローの特性のどれを処理するかを決定します。
- シャドウ マップのレンダー(Render shadow maps)
-
デプス マップ シャドウは IPR レンダーに含まれます。
オンにすると、デプス マップ シャドウがシーンに表示され、シーンを調整したときの更新が可能になります。デプス マップの作成は、(ライトの視点からフル レンダーする場合と同じように)時間がかかるとともにプロセッサに負荷がかかる操作であるため、IPR
では、アトリビュートを調整しても自動的にデプス マップは生成されません。
注:
- ライトのアトリビュート エディタのデプス マップ シャドウ アトリビュート(Depth Map Shadow Attributes)セクションで最初の部分にあるアトリビュートは、デプス マップの作成に影響を与えます。これらのアトリビュートを変更した結果を確認するには、IPR > シャドウ マップの更新(IPR > Update Shadow Maps)を選択する必要があります。
- ライトのアトリビュート エディタのデプス マップ シャドウ アトリビュート(Depth Map Shadow Attributes)セクションで 2 番目の部分にあるアトリビュートは、デプス マップの使用に影響を与えます。これらのア トリビュートを調整した結果は、すぐに IPR セッションで確認することが できます。
- 2D モーション ブラーのレンダー(Render 2D motion blur)
-
オンにすると、次の IPR レンダー用に 2D モーション ブラーを調整することができます。調整できるのは 2D モーション ブラーのみです。
ペイント エフェクト レンダリング オプション(Paint Effects Rendering Options)
ペイント エフェクトの詳細については、『ペイント エフェクトと 3D ペイント』マニュアルの「
Maya でのペイントの概要」を参照してください。
ここでは、ペイント ツールで使用されるレンダー オプションについてのみ説明します。
- ストローク レンダリングの有効化(Enable stroke rendering)
-
シーンにあるペイント エフェクト ストローク(Paint Effects strokes)をレンダーするには、このオプションをオンにします。オフの場合、シーンはストロークなしでレンダーされます。このオプションはデフォルトでオンに設定されています。
- オーバー サンプル(Oversample)
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ペイント エフェクト(Paint Effects)のレンダーを 2 倍の解像度で行い、アンチエイリアシングの精度を改善します。
- ポスト フィルタのオーバー サンプル(Oversample post filter)
-
オーバーサンプリングしたイメージにウェイト付けされたフィルタを適用し、スムージングを改善します。
-
注:オーバー サンプル(Oversample)とポスト フィルタのオーバー サンプル(Oversample post filter)のオプションは、ペイント エフェクト(Paint Effects)のファーやヘアをレンダーするときに便利です。なお、新しいメッシュ ブラシ タイプ(Mesh Brush Type)も、ペイント エフェクトをポリゴンに変換した場合を除き、チューブ エッジをアンチエイリアシングするためにオーバーサンプリングの使用を必要とします。
- ストロークのみレンダー(Only render strokes)
-
シーンにあるペイント エフェクト(Paint Effects)のストロークだけをレンダーするには、このオプションをオンにします。シーンのほかの部分とは別に、ストロークだけをレンダーしてから、このストロークを残りのシーンと合成することができます。ペイント エフェクトの詳細については、『ペイント エフェクトと 3D ペイント』マニュアルの「
Maya でのペイントの概要」を参照してください。
- デプス ファイルの読み込み(Read this depth file)
-
レンダーされたペイント エフェクト(Paint Effects)のストロークとレンダーされたシーンを合成するには、レンダーされたシーンの場所とデプス ファイル名を入力します。絶対パス名(たとえば、/h/username/rainyday.iff(Linux)c:\username\rainyday.iff(Windows)または /username/rainyday.iff(Mac OS X))を使用します。
注:ストロークだけをレンダーする場合、デプス ファイルの読み込み(Read this depth file)フィールド(後述)に .IFF ファイルを指定する必要もあります。このファイルは空であってもよく、デプス情報を含む必要もありません。
アニメーションをレンダーするときに、アニメートされる入力ファイルがある場合、ソース入力ファイルでフレーム番号がある位置に # 文字を入れます。たとえば、foo1.iff、foo2.iff のようなファイルの場合は、foo#.iff と入力します。ファイル名が foo.1、foo.2 のような場合は、foo# と入力します。レンダー時には、# 文字がカレントのフレーム番号で置き換えられます。
ペイント エフェクトの詳細については、『ペイント エフェクトと 3D ペイント』マニュアルの「
Maya でのペイントの概要」を参照してください。
注:合成ソフトウェアを使用してポスト プロセスとして
ペイント エフェクト(Paint Effects)ストロークを合成するよりも、デプス ファイル(デプス情報を含む .iff ファイル)を指定してペイント エフェクト内部で合成処理を実行することを強くお勧めします。
ペイント エフェクトでは多層のデプス バッファと RGB バッファを使用してシーンとストロークの合成処理が実行されるため、ポスト プロセス合成ソフトウェアを使用する場合よりも画質の高い合成が実現されます。
なお、デプス ファイル(デプス情報を含む .IFF ファイル)を指定しなかった場合は、シーン内のオブジェクトの背後にあるペイント エフェクト ストロークがレンダーされます。Maya では、デプス ファイルとして供給された既存のイメージは上書きされません。その出力は、
レンダー設定(Render Settings)ウィンドウの最上部に表示されている名前になります。