スライド デフォメーションに対して一定の脂肪オフセットを設定する
 
 
 

スライド デフォメーションは、スキン メッシュを衝突したボーンやマッスルから外方向に移動させます。ときにはメッシュを非常に精密にモデリングする場合があります。デフォルト状態でマッスルやボーンによってメッシュが外方向に移動する場合、スキンがメッシュやボーンのサーフェスの下から動かされないようにして、実質的にスカルプトされたモデルのオリジナルの状態を保ちたい場合もあります。マッスル デフォーマのバインドを使用(useBind)アトリビュートと負の脂肪を許可(allowNegFat)アトリビュートを使用して、これを実現できます。

バインドを使用アトリビュートは、最近接ボーン/マッスルに対するスキン メッシュの脂肪オフセットを格納します。たとえそのポイントが別のメッシュでスライドされても、変形中は一貫してこのオフセットが使用されます。通常は、各ボーンやマッスルの脂肪値により、オブジェクトとスキン間のオフセットが設定されます。いったんバインドを使用を有効にすると、スキン上のポイントごとにオフセットが格納され、マッスルやボーン オブジェクトの変更とは無関係に使用されます。

結果として、スキンとマッスルの間の「脂肪」またはオフセットは一定になります。負の脂肪を許可オンにすると、オリジナルのメッシュ状態を保ちながら、脂肪またはオフセットがマッスルやボーンの下または内側に入るようにすることができます。

注:cMuscleObject ノード自体にも、脂肪(fat)法線の反転(reverseNormals)などのスライディング動作に作用するオプションがあります。このオプションの詳細については、 cMuscleObject ノードを参照してください。

また、方向(Direction)ウェイトと方向ノードを使用して、スライド動作の調整やコントロールを行うこともできます。詳細については、 cMuscleDirection ノードを参照してください。

バインドを使用(useBind)モードを設定するには

  1. マッスル変形オブジェクトを選択し、モデルのオリジナルのバインド ポーズ状態にします。
  2. メイン メニュー バーから マッスル > スキン セットアップ > 脂肪をマッスル システムにバインド(Muscle > Skin Setup > Bind Fat on Muscle System)を選択します。

    脂肪距離が cMuscleSystem ノードに格納され、オブジェクトがモデリングされた状態に戻ります。

バインドを使用すると、マッスルが遠くやメッシュの別の領域までスライドしたときに、不適切なエフェクトが生じる可能性があるので注意が必要です。これは、マッスルからのオフセットが格納されているために、脂肪での変化が見られるために起こります。このため、通常はキャラクタの製作では脂肪バインド(Bind Fat)は使用しない方がよいでしょう。その代わりに、マッスルが必ずオリジナルのスキン メッシュの内側になるようにしてください。