現在選択されているパッシブ オブジェクトを特定のコリジョン レイヤに割り当てます。コリジョン レイヤ(Collision Layer)は、同じ Maya Nucleus ソルバを共有する nParticle、nCloth、パッシブの各オブジェクトが相互作用する方法を定義します。これは nCloth 衣類をレイヤ化する場合に便利です。
同じコリジョン レイヤ上にある nCloth、nParticle、パッシブの各オブジェクトは正常に衝突します。ただし nCloth、nParticle、およびパッシブの各オブジェクトが異なるレイヤに存在する場合、値の低いレイヤの nCloth、nParticle、パッシブの各オブジェクトは値の高いレイヤの nCloth、nParticle、パッシブの各オブジェクトよりも優先順位が高くなります。つまりコリジョン レイヤ 0.0 上のパッシブ オブジェクトはコリジョン レイヤ 1.0 上の nCloth オブジェクトを押し込み、順にコリジョン レイヤ 2.0 上の nCloth オブジェクトを押し込みます。このコリジョン優先順位は、nucleus ノード上のコリジョン レイヤ範囲(Collision Layer Range)アトリビュートで設定した範囲内で発生します。
たとえばキャラクタのパッシブ オブジェクト スキンがコリジョン レイヤ 0.0 上に、その nCloth シャツがコリジョン レイヤ 1.0 上に、nCloth ジャケットがコリジョン レイヤ 2.0 上に存在するとします。コリジョン レイヤ範囲(Collision Layer Range)が 1.0 の場合、シャツはスキンやジャケットと相互作用しますが、ジャケットとスキンの値の差は 1 よりも大きいのでジャケットとスキンは相互作用しません。またコリジョンの優先順位により、シャツはジャケットを押し込みますが、ジャケットはシャツを押し込みません。ジャケットは、シャツが変形するパッシブ オブジェクトかのように動作します。
2 つのオブジェクトのコリジョン レイヤの論理差が 1.0 以上である場合は、下位レイヤは上位レイヤに相対してリジッドになります。コリジョン レイヤの論理差が 1 未満の場合は、相対的な押し込み(または質量)がより同等になります。
現在選択されているパッシブ オブジェクトのコリジョン ボリュームの半径やデプスを指定します。コリジョン ボリュームは、パッシブ オブジェクトの頂点、エッジ、フェースからオフセットされたレンダリング不可能なサーフェスであり、Maya Nucleus ソルバが nCloth、nParticle、またはその他のパッシブの各オブジェクトとの衝突を計算するときに使用します。
コリジョンはパッシブ オブジェクトのサーフェス上ではなく、パッシブ オブジェクトのコリジョン ボリュームで発生します。パッシブ オブジェクト上のが使用するコリジョン ボリュームは、頂点コリジョンのコリジョン球体、エッジ コリジョンのコリジョン円柱、フェース コリジョンのコリジョン プレーンです。パッシブ オブジェクト上の各コリジョン ボリュームは、厚みマップ(Thickness Map)にオーバーライドされない限り、同じ半径やデプスを持ちます。 コリジョン プロパティ マップ(Collision Properties Maps)を参照してください。
ソルバ表示(Solver Display)
シーン ビューに表示させる、現在選択されているパッシブ の Maya Nucleus ソルバ情報を指定します。ソルバ表示(Solver Display)を使用して、現在選択されているパッシブ オブジェクトに関する問題の診断やトラブルシューティングをより分かりやすくすることができます。
現在選択されているパッシブ オブジェクトの弾力性、つまり弾みを指定します。バウンス(Bounce)を使用して、パッシブ オブジェクトと、それ自体、その他のパッシブ オブジェクト、nClothオブジェクト、または nParticle オブジェクトとのコリジョンにおける、パッシブ オブジェクトの偏向やリバウンドの度合いを定義します。
パッシブ オブジェクトのバウンスの量は、生地や素材のタイプで決まります。たとえばバウンスが 0.0 のパッシブ オブジェクト(コンクリートなど)は弾力がなく、バウンスが 1.0 のパッシブ オブジェクト(ゴムなど)は非常に弾力があります。バウンスのデフォルト設定は 0.0 です。
現在選択されているパッシブ オブジェクトの摩擦の量を指定します。摩擦(Friction)を使用して、パッシブ オブジェクトと、それ自体、その他のパッシブ オブジェクト、nCloth オブジェクト、または nParticle オブジェクトとのコリジョンで、パッシブ オブジェクトが相対モーションに抵抗する度合いを定義します。
パッシブ オブジェクトの摩擦の量は、生地や素材のタイプで決まります。たとえば摩擦が 0.0 のパッシブ オブジェクト(シルクなど)は相応に滑らかで、摩擦が 1.0 のパッシブ オブジェクト(黄麻布など)は相応に粗くなります。摩擦のデフォルト設定は 0.1 です。
摩擦の作用は、nCloth のスティッキネス(Stickiness)値の影響を受けます。詳細については、 スティッキネス(Stickiness)を参照してください。
スティッキネス(Stickiness)は、nCloth、nParticle、パッシブの各オブジェクトが衝突したときに、パッシブ オブジェクトが他の nucleus オブジェクトに粘着する度合いを指定します。
スティッキネスと摩擦は似たアトリビュートで、スティッキネスは法線方向に作用する粘着フォースで、摩擦は接線方向に作用するフォースです。摩擦と同様に、衝突で使用されるスティッキネス値は、衝突する 2 つのオブジェクトの合計です。つまり、完全に粘着させるには、衝突するオブジェクトの摩擦とスティッキネスを 1.0 にします。オブジェクトのスティッキネスと摩擦の両方を 2 に設定すると、このオブジェクトはスティッキネスを 0 に設定したその他の nucleus オブジェクトに粘着することに注意してください。
コリジョン プロパティ マップ(Collision Properties Maps)
厚みマップ タイプ(Thickness Map Type)を使用して、パッシブ オブジェクトの厚みマップのタイプを定義します。なし(None)(マップなし)、頂点単位(Per-vertex)(マップが頂点単位で適用される)、またはテクスチャ(Texture)(厚みマップ(Thickness Map)アトリビュートで指定したテクスチャ マップを使用)を選択します。
厚みマップ(Thickness Map)は、厚みマップとして使用するテクスチャ マップを指定します。このアトリビュートは、厚みマップ タイプ(Thickness Map Type)をテクスチャ(Texture)に設定している場合のみに使用できます。テクスチャ ファイルへのパスを入力して、またはマップ ボタンをクリックして Maya テクスチャ ノードを使用します。
バウンス マップ タイプ(Bounce Map Type)を使用して、パッシブ オブジェクトのバウンス マップのタイプを定義します。なし(None)(マップなし)、頂点単位(Per-vertex)(マップが頂点単位で適用される)、またはテクスチャ(Texture)(バウンス マップ(Bounce Map)アトリビュートで指定したテクスチャ マップを使用)を選択します。
バウンス マップ(Bounce Map)は、バウンス マップとして使用するテクスチャ マップを指定します。このアトリビュートは、バウンス マップ タイプ(Bounce Map Type)をテクスチャ(Texture)に設定している場合のみに使用できます。テクスチャ ファイルへのパスを入力して、またはマップ ボタンをクリックして Maya テクスチャ ノードを使用します。
摩擦マップ タイプ(Friction Map Type)を使用して、パッシブ オブジェクトの摩擦マップのタイプを定義します。なし(None)(マップなし)、頂点単位(Per-vertex)(マップが頂点単位で適用される)、またはテクスチャ(Texture)(摩擦マップ(Friction Map)アトリビュートで指定されたテクスチャ マップを使用)を選択します。
摩擦マップ(Friction Map)は、摩擦マップとして使用するテクスチャ マップを指定します。このアトリビュートは、摩擦マップ タイプ(Friction Map Type)をテクスチャ(Texture)に設定している場合のみに使用できます。テクスチャ ファイルへのパスを入力して、またはマップ ボタンをクリックして Maya テクスチャ ノードを使用します。
スティッキネス マップ タイプ(Stickiness Map Type)は、この nCloth オブジェクトのスティッキネス マップのタイプを定義します。なし(None)(マップなし)、頂点単位(Per-vertex)(マップが頂点単位で適用される)、またはテクスチャ(Texture)(摩擦マップ(Friction Map)アトリビュートで指定されたテクスチャ マップを使用)を選択します。
スティッキネス マップ(Stickiness Map)は、スティッキネス マップとして使用するテクスチャ マップを指定します。このアトリビュートは、スティッキネス マップ タイプ(Stickiness Map Type)をテクスチャ(Texture)に設定している場合のみに使用できます。テクスチャ ファイルへのパスを入力して、またはマップ ボタンをクリックして Maya テクスチャ ノードを使用します。 スティッキネス(Stickiness)も参照してください。
フォース フィールドの生成(Force Field Generation)
フォース フィールドを生成し、現在選択されているパッシブ コリジョン オブジェクトから nCloth オブジェクトや nParticle オブジェクを押し出したり(正のフィールド)、現在選択されているパッシブ コリジョン オブジェクトに nCloth オブジェクトや nParticle オブジェクトを引き寄せたり(負のフィールド)できるようにします。フォース フィールド(Force Field)は、フォース フィールドを生成する nCloth オブジェクトと同じ nucleus ソルバに割り当てられた nucleus オブジェクトでのみ実行できます。
詳細については、 nCloth を使ってフォース フィールドを生成するを参照してください。
フィールド スケール ランプを設定し、これを使用してフィールド距離に沿って フィールド マグニチュードを変更できるようにします。グラフをクリックして位置マーカーをドラッグすることで、入力値に対応するフィールド マグニチュードを定義するカーブを作成できます。個々のカーブ ポイントを編集するには、選択した位置(Selected Position)と選択した値(Selected Value)を使用します。
フォース フィールド マップ(Force Field Maps)
フィールド マグニチュード マップ タイプを使用して、このオブジェクトのフィールド マグニチュード(Field Magnitude) マップのタイプを定義します。なし(None)(マップなし)、頂点単位(Per-vertex)(マップが頂点単位で適用される)、またはテクスチャ(Texture)(質量マップ(Mass Map)アトリビュートで指定されたテクスチャ マップを使用)を選択します。
フィールド マグニチュード マップは、フィールド マグニチュードのマップとして使用されるテクスチャ マップを指定します。このアトリビュートは、フィールド マグニチュード マップ タイプをテクスチャ(Texture)に設定している場合のみに使用できます。テクスチャ ファイルへのパスを入力して、またはマップ ボタンをクリックして Maya テクスチャ ノードを使用します。「 フィールド マグニチュード(Field Magnitude)」も参照してください。
風フィールドの生成(Wind Field Generation)
現在選択されているパッシブ コリジョン オブジェクトによって作成された風が、同じ nucleus システム上にある nCloth オブジェクトや nParticle オブジェクトに作用する距離を指定します。
大気の押し込み距離(Air Push Distance)が 0 の場合、現在選択されているパッシブ コリジョン オブジェクトによって風は生成されません。大気の押し込み距離(Air Push Distance)が 0 より大きい場合、パッシブ コリジョン オブジェクトによって作成された風が、同じ Nucleus システム上にある nCloth や nParticle オブジェクトに作用します。大気の押し込み距離(Air Push Distance)が大きいほど、現在選択されているパッシブ コリジョンによって作成された風が、同じ Nucleus システム上にある nCloth や nParticle オブジェクトに作用する距離が大きくなります。
現在選択されているパッシブ コリジョン オブジェクトが、その Nucleus システム内にある nCloth、nParticle、その他のパッシブの各オブジェクトからのダイナミックな風をブロックする距離を指定します。
ウィンド シャドウの距離(Wind Shadow Distance)が 0 の場合、現在選択されているパッシブ コリジョン オブジェクトによって風はブロックされません。 ウィンド シャドウの距離(Wind Shadow Distance)が 0 より大きい場合、Nucleus システムのダイナミックな風が、現在選択されているパッシブ コリジョン オブジェクトによってブロックされます。ウィンド シャドウの距離(Wind Shadow Distance)が大きいほど、Nucleus システムのダイナミックな風が、現在選択されているパッシブ コリジョン オブジェクトによってブロックされる距離が大きくなります。
インターセクトまたは相互貫通しているオブジェクトを、現在選択されている nCloth オブジェクトのサーフェス上のニアレスト ポイントまで押し出すフォースです。値に 1 を設定すると、オブジェクトは 1 ステップ押し出され、値を 1 より小さくすると押し出されるまでのステップ数は増えますが、よりスムースな結果が得られます。正の押し出し(Push Out)値を設定すると、オブジェクトはサーフェス法線の方向に押し出されます。負の押し出し値を設定すると、オブジェクトはサーフェス法線とは逆の方向に押し出されます。
押し出しは押し出し半径(Push Out Radius)を基に、作用が及ぶオブジェクトやポイントを定義します(押し出し半径を超えるオブジェクトやポイントは無視されます)。
開始フレームで衝突しているオブジェクトには、押し出し(Push Out)が便利です。さらにこのアトリビュートをアニメートすることで、特定フレームにおける不良な状態を解決できます。