個別ファイルの配布
 
 
 

ご使用の Maya アドオンが単一のプラグイン、スクリプトファイル、アイコンなどの単一のファイルで構成されている場合、一般的にファイル自体を圧縮形式で配布し、エンド ユーザに適切なディレクトリにコピーしてもらうのが合理的です。

たとえば、C++ または Python で作成されたプラグインをインストールする場合、そのプラグイン ファイルを MAYA_PLUG_IN_PATH 環境変数内のいずれかのディレクトリにコピーするだけでインストールできます。

複数のユーザが同じプラグインを使用する必要がある場合には、個別にインストールするのではなく、通常はネットワーク ドライブのディレクトリなど、すべてのユーザがアクセスできる共有ディレクトリにインストールするのが望ましいでしょう。これにより、現場の管理者は、後でファイルの新しいバージョンがリリースされたときも非常に簡単に適用できます。

共有ディレクトリをすべてのユーザに対して有効にするには、すべてのユーザの MAYA_PLUG_IN_PATH に追加する必要があります。デフォルトでは、MAYA_PLUG_IN_PATH にはユーザ専用ディレクトリとシステム全体のディレクトリの両方がが収められています。システム全体のディレクトリは、パスが固定されたディレクトリや Maya のインストール場所を基準とした相対パスのディレクトリに分割できます。たとえば Maya 2010 on Linux では、MAYA_PLUG_IN_PATH に以下のシステム全体のディレクトリが用意されています。

最初の 2 つのパスは Maya のインストール場所に関係なく同じですが、3 番目のパスには Maya のインストール先のディレクトリ ツリーの最上部である /usr/autodesk/maya/2010-x64 が含まれています。Maya が /opt/maya2010 にインストールされている場合、最初の 2 つのパスは同じですが 3 番目のパスは次のようになります。

これは、すべてのユーザがプラグインを使用できるようにするための 2 つのアプローチを提示しています。

  1. ネットワーク ドライブなどすべてのユーザがアクセスできる共有ディレクトリに Maya をインストールしてから、Maya のインストール場所を基準とする MAYA_PLUG_IN_PATH ディレクトリにプラグインをインストールします(上記の 3 番目のパスなど)。
  2. 各ユーザのシステムで、MAYA_PLUG_IN_PATH のシステム全体の固定パスのいずれか(上記の先頭 2 つのパスなど)をネットワーク ドライブなどすべてのユーザがアクセスできる共有ディレクトリにマップしてから、プラグインをこのディレクトリにインストールします。

このアプローチでは、Maya のインストール場所が共通の場所でも、各ユーザのマシン上の個別の場所でも問題はありません。

3 番目のアプローチはより簡単で、MAYA_PLUG_IN_PATH で指定されたデフォルトのディレクトリを無視して MAYA_PLUG_IN_PATH のすべてのユーザ定義に共有ディレクトリを追加するというものです。

すべてのユーザがアクセスできる共有ディレクトリにプラグインをインストールし、そのディレクトリを MAYA_PLUG_IN_PATH のすべてのユーザに対して追加します。これには、各ユーザの Maya.env ファイルを修正するかシステム専用のツールを使用して、MAYA_PLUG_IN_PATH のすべてのユーザに対して共有ディレクトリを指定してから Maya を実行します。

これらと同じアプローチは、MEL または Python スクリプト ファイルでも利用できます。ただし、MAYA_PLUG_IN_PATH ではなく、ユーザの MAYA_SCRIPT_PATH 環境変数のディレクトリにスクリプトをインストールする必要があります。同様に、アイコンをユーザの XBMLANGPATH 環境変数のディレクトリに、プリセットをユーザの MAYA_PRESET_PATH のディレクトリにインストールする必要があります。