スケルトンのポーズ設定には、フォワード キネマティクスとインバース キネマティクスの 2 つの技法があります。
キャラクタのポーズをフォワード キネマティクスで設定するには、各ジョイントを個別に適切な配置になるまで回転させます。たとえば、手をある位置まで移動するには、腕のジョイントをいくつか回転させてその位置に届くようにする必要があります。
フォワード キネマティクスによりポーズを設定したスケルトンをアニメートすると、Maya は最初にルート ジョイントの回転を決定し、次にルートの子ジョイント、次のその子ジョイントというように、スケルトンの動作階層を下がっていきます。Maya では、ルート ジョイントから開始してアクション階層に従って処理されます。
フォワード キネマティクスでは、単純な円弧モーションを直感的に作成できますが、複雑なスケルトンをアニメートするには時間がかかります。また、結果が決められている目標指向のモーションを指定することも直感的にはできません。たとえば手をある位置に移動するにも、腕のジョイントをどう回転させればいいかがはっきりしません。
IK を利用すると、特別なコントロールであるIK ハンドルを腕や脚など特定のジョイント チェーンに作成できます。IK ハンドルを使い、単一のマニピュレータを移動することでジョイント チェーン全体のポーズ設定やアニメートを行うことができます。
IK ハンドルでポーズを設定すると、ジョイント チェーンのジョイントがすべて自動的に回転します。たとえば手をドアのノブに移動すると、腕のその他のジョイントも回転して手の新しい位置に収まります。
IK は、目標指向のモーションに関しては、ゴールを達成するために各ジョイントをどのように回転させるかということよりも、ゴールに集中できるためフォワード キネマティクスよりも直感的と言えます。