マッスル ペイント(Muscle Paint)ツール
 
 
 

マッスル ペイント(Muscle Paint)ツールでは、主要マッスル デフォーマのすべてのウェイトをペイントまたは設定できます。ペイント ツールまたはポイントベースのエディタとして機能します。通常の Maya アーティザン ツールと同じ機能がかなり搭載されている上に、真のカラー フィードバックや Maya マッスルで可能な各ウェイト タイプのペイント機能も提供されます。

関連項目

マッスル ペイント ツールのオプションと機能は次のとおりです。

ジオメトリ(Geo)

現在ペイントされているジオメトリを設定します。

ヒント:ジオメトリ(Geo) フィールドを右クリックし、マッスル デフォーマを適用させるメッシュをロードできます。
ノード(Node)

指定したジオメトリで現在使用されているマッスル デフォーマを表示します。

ヒント:ノード(Node)フィールドを右クリックし、デフォーマ全体を有効/無効にして一時的にウェイト ペインティングに関するすばやいフィードバックが得られます。
ブラシ プロファイル

ガウス(Gaussian)、ソフト(Soft)、ソリッド(Solid)、スクエア(Square)の 4 つのブラシ プロファイルがあります。最初の 2 つではブラシのエッジ周囲の減衰がソフトになります。これによりウェイト付けはスムースになりますが、各ポイントの値が指定された値と正確に一致しなくなる場合があります。ソリッド ブラシとスクエア ブラシの値は常に正確ですが、ソフト エッジはありません。

不透明度(Opacity)

ブラシの不透明度を設定します。スムース操作を行うときはほんとんど必ず便利に利用できます。この機能ではスムース ペイントの強度を設定できます。他のモードでは、実際のウェイトの乗数として機能します。たとえば、ウェイトを 1.0 、不透明度を 0.5 に設定すると、ペイントされる実際のウェイトは 0.5 になります。

ヒント:不透明度(Opacity)フィールドを右クリックし、表示されるウェイトの値を選択できます。
半径(Radius)

ブラシのサイズを設定します。

ヒント:半径(Radius)フィールドを右クリックすると、共通ブラシのサイズが複数表示されます。
スタイラス(Stylus)

通常の Maya アーティザン での タブレット サポートが適用されます。スタイラス圧力はブラシの不透明度か半径、またはその両方に影響を及ぼすことができます。

反射(Reflect)

ペイントの際に、メッシュの反対側にミラー ペイントします。ウェイトは選択された同じマッスル/ボーンに設定されますが、ペイントは両側に施されます。ブラシをミラーする軸を選択できます。これは、ポイントごとのスキンのジグル ウェイトまたはリラックス ウェイトをペイントしてミラー エフェクトを適用する場合に便利です。

投影(Project)

チェックすると、ペイント ブラシが円形になり、カレント カメラ ビューから投影されます。チェックを外すと、ブラシ プロファイルがペイントしているサーフェスに対して垂直になります。

ペイント(Paint)

オンの場合、メッシュに直接ペイントできます。マッスル ペイント(Muscle Paint)ツールが開いているときまたはペイント(Paint)チェック ボックスがオンになっているときにポイントを選択すると、そのポイントがペイント可能になり、マスクの残りは「マスキング」されます。ポイントが選択されていないと、メッシュ全体がペイント可能になります。

オフの場合、サーフェスのポイントを直接選択し、スライダを調整するか ウェイトの設定/塗りつぶし(Set Weight/Flood)をクリックしてウェイトを設定できます。また、オフの場合、ツールの動作がコンポーネント エディタにより近くなります。

ウェイト(Weights)

デフォーマにペイントするウェイトを設定します。リラックス ウェイトやジグル ウェイトなどボーン/マッスルに関連していないウェイトの場合、インフルエンス リストは空になります。

正規化(Normalize)

自動的にオン/オフになり、通常は変更する必要はありません。すべてのマッスル/ボーンでペイントされたウェイトを 0 から 1 に正規化するかどうかを設定します。たとえば、Bone A にペイントするときに Bone B がウェイト付けされている場合、2 つの間の値は常に最大 1 になるまで加算されます。スティッキー ウェイトではこの機能がオンになっており、スケルトンを動かすとメッシュも 100% 移動します。その他のウェイトではほとんどオフになっています。

ウェイト(Weight)

ペイントするウェイトを設定するか、ペイント(Paint)モードがオフの場合は現在選択されているポイントのウェイトを設定します。

ヒント:ウェイト(Weight)フィールドを右クリックし、表示されるウェイトの値を選択します。
ライブ アップデート(Live Update)

ペイント(Paint)モードがオフでコンポーネント ウェイトを直接設定する場合、ここで、スライダへの変更を即座に更新するか、またはウェイトの設定/塗りつぶし(Set Weight/Flood)をクリックしてから更新するかを指定します。オンの場合、ウェイトへの変更はすべてすぐに反映されます。オフの場合、ウェイトの変更を設定するにはウェイトの設定/塗りつぶしをクリックする必要があります。また、オンの場合、ウェイト(Weight)の値には、選択された全ポイントのカレントのマッスル/ボーンに対する平均ウェイトが表示されます。オフの場合、ポイントの選択が変更されてもウェイトは更新されません。

ウェイトの設定/塗りつぶし(Set Weight/Flood)

ペイント(Paint)モードでは、ペイントしている全ポイントまたはマスキングしたポイントのカレントの値と効力が塗りつぶされます。ペイント モードがオフの場合、選択されたポイントに指定したウェイトを設定します。

置き換え(Replace)/加算(Add)/スケール(Scale)/スムース(Smooth)

ペイント(Paint)モードの時に、実行中のペイント操作を設定します。

置き換え(Replace)

各ポイントでペイントするときに、設定した値にウェイトを変更します。

加算(Add)

ウェイトの値を各ポイントに加算します。

スケール(Scale)

ウェイトを指定された値にスケールします。

スムース(Smooth)

ポイントでウェイトをスムースします。

注:スムース操作の実行中は、インフルエンス リストの「保持」を必ず有効にし、ほとんどのボーン/マッスルで、ウェイトがスムースされず望ましくないインフルエンスにならないようにします。

インフルエンス リスト

現在選択されているすべてのマッスル オブジェクトまたはウェイトのペイント時に結合されたその他のノードが表示されます。たとえば、方向のペイント時には、接続されたマッスル方向オブジェクトが表示されます。このリストからウェイトをペイントするインフルエンスを選択してから、ウェイトをペイントまたは設定することができます。複数のオブジェクトを選択しても、一番上のオブジェクトしか使用されません。

複数のオブジェクトを選択するには、Ctrl をクリックしたまま選択して切り替えます。

リストを右クリックして追加のオプションを表示します。

すべてを選択(Select All)/何も選択しない(Select None)

簡単にリストの全オブジェクトを選択したり、まったく選択しないようにしたりできます。たとえば、リスト全体でウェイトのロック(Lock Weights)を有効/無効にする場合に、これを使用します。

ハイライトされたノードからポイントを選択(Select Points from Highlighted Nodes)

選択されたノードからウェイトが 0 以外のポイントを選択します。単一のウェイト タイプをペイントする場合、ゼロより大きな値にウェイト付けされたポイントはすべて選択されます。これは、マスキングする場合、デバッグだけ行う場合などに便利な機能で、どのノードがメッシュのどのポイントに作用するかを確認できます。

選択したポイントからノードをハイライト(Highlight Nodes from Selected Points)

反対方向に作用します。メッシュの 1 つまたは複数のポイントを選択でき、このオプションでは、インフルエンス リストにある、選択したポイントに作用する項目がハイライトされます。ポイントに影響を与えるものをデバッグできます。

注:リストをフィルタリングしている場合、ポイントに作用するノードがほかにあっても、ハイライトされるのはリストに表示されたノードのみです。これは便利な 1 つのフィルタリング手法として利用できます。たとえば、ポイントを選択してそれに作用するノードをハイライトしてから、フィルタ(Filter)フィールドを右クリックして表示リストを設定し、インフルエンスだけを表示できます。

最後に、そのインフルエンスのウェイトのロック/保持(Lock/Hold)有効(Enable)または無効(Disable)に設定できます。インフルエンスを保持(HOLD)に設定した場合、そのオブジェクトのウェイトは変更できなくなります。

たとえば、あるポイントの Bone A のウェイトが 0.75 で「保持」に設定されている場合に、Bone B へのウェイトを 1.0 に置き換えようとしても、Bone B のウェイトは 0.25 になります。これは、ウェイトのロックがオフになっていないためです。スムースまたはスケールの操作時、調整中のものを除くすべてのインフルエンスを「保持」に設定し、追加のウェイトが別のオブジェクトにかからないようにすると良いでしょう。

ヒント:マッスル ペイント(Muscle Paint)ツール ウインドウのサイズを変更すれば、オブジェクトのリストが長くなります。
フィルタ(Filter)フィールド

インフルエンス リストの表示項目を名前/ワイルドカードで制限できます。1 つまたは複数のワイルドカードまたは名前を使用してフィルタリングすることができます。たとえば、このフィールドを「*Lf*」に設定すると、名前に「Lf」が含まれるオブジェクトだけが表示されます。「Head* Neck*」と設定すると、Head または Neck で始まるオブジェクトだけが表示されます。

フィールドを右クリックすると、「*」と設定してリストをリセットできます。さらに、選択したノードだけフィルタリングできます。リストにある 1 つまたは複数の項目をハイライトすると、フィルタリングしてそのノードだけを表示できます。

描画(Draw)

オンの場合、ポイントのカレントのウェイト値がメッシュ上に描画されます。ポリゴン メッシュ オブジェクトでは、メッシュのサーフェス上に表示されます。その他のオブジェクトでは、頂点ごとに個々のポイント カラーが表示されます。オフの場合、カラー表示はオフになります。

グレー(Gray)オプション

ウェイト ペイントの現在のカラーをオーバーライドして、描画するウェイト値が 1 から 0 に変化するに従って白から黒に変化するように表示します。

ポイント サイズ(Point Size)スライダ

NURBS またはサブディビジョン サーフェスの描画(Draw)オプションがオンのときに表示されるポイントのサイズを設定します。ポリゴン メッシュにペイントする場合は機能しません。

A/B/C カラー スライダ

ペイント時に使用されるカラーをカスタマイズできます。ウェイトが 0.5 から 0.0、0 に近づくに従って、カラーは A から B、C へと変化します。0 の場合はすべてのカラーが黒になります。C カラーは黒以外のカラーに設定し、小さなウェイト値を検出できるようにすることをお勧めします。

閉じる(Close)ボタン

マッスル ペイント(Muscle Paint)ツールを閉じ、カラーとペイント(Paint)モードをオフにします。

注:マッスル ペイント ツールはメッシュにマッスル表示シェイプを作成します。ペイント時以外であればこのノードは手動で削除できます。マッスル ペイント ツールを再起動すると、必要に応じてこのノードが自動的に再作成されます。削除できる polyColorPerVertex ノードを作成することもできます。