mental ray for Maya を使用したネットワーク レンダリングのトラブルシューティング
 
 
 

以下の指示は、mental ray for Maya 2009 と mental ray standalone 3.6.1 に該当します。旧バージョンについての情報は、該当バージョンの Maya または mental ray のマニュアルを参照してください。

rayserver サービスがインストールできない、またはサービス ファイルを編集できない

そのマシンに対して、アドニミストレータまたはルートの権限があることを確認してください。

すべてを正しくセットアップしたのにネットワーク レンダーができない

以下は、確認が必要な、原因となりうる事項です。

ポート番号

1 つの可能性としては、使用したネットワーク ポート番号が他のサービスで使用されていることが考えられます。サービス ファイルにポート 7009(mental ray standalone)またはポート 7109(mental ray for Maya Satellite)を使用しているその他のエントリが存在しないことを確認します。そのポート番号がすでに使用されている場合は、使用可能な新しいポート番号を選択して、共通に使用されるすべてのマスター マシンとスレーブ マシンでその番号を使用します。

必要に応じてポート番号を変更してください。

Linux や Windows 上で変更するには、次の場所にあるポート サービス ファイルを編集します。

Mac OS X 上でポート番号を変更する場合は、次の操作を実行します。

サービス ファイルに次の行が存在するかを確認します。

上記で 7109 または 7009 はポート番号です。ポート番号がマスター マシンとすべてのスレーブ マシンで同じであることを確認します。

mental ray standalone のライセンス

(mental ray standalone)mental ray 3.6.1 インストール ディレクトリの bin ディレクトリにある rayd ファイルを編集する必要がある場合があります。SPM ライセンス サーバ名を入力し、setenv SPM_HOST ラインのコメント アウトを解除します。

サービスの再起動(Windows)

Windows 上でサーバを再起動するには、mental ray の bin ディレクトリに移動し、以下を入力します。

inetd コンフィギュレーション

(Redhat バージョン 7.2 未満の Linux)/usr/etc/inetd.conf にある inetd.conf ファイルを編集する必要がある場合があります。このファイルに次の行が存在するかを確認します。

inetd サービスを再起動しなければない場合は、次のコマンドを入力してください。

% killall -v -HUP inetd

(Redhat のバージョン 7.2 と 7.3 のみを使用している Linuxの場合)必要に応じて xinetd.d ディレクトリ内のサービスを編集してください。以下の Linux の xinetd コンフィギュレーションをチェックするにはを参照してください。

Linux の xinetd コンフィギュレーションをチェックするには

  1. Linux のシェルで以下のように入力します。
    ls /etc/xinetd.d 

    mi-ray(mental ray standalone)または mi-rayset(mental ray for Maya Satellite)という名前のファイルが存在していなければなりません。

  2. このファイルが存在しないときは、root に移動し、テキスト エディタを使用して mi-ray または mi-rayset ファイルを作成して、次のテキストを入力します。

    mental ray:

    # description: mental ray for maya network rendering service mi-ray
    { flags = REUSE socket_type = stream user = nobody wait = no server = /usr/local/mi35/bin/rayd log_on_failure += USERID }

    mental ray for Maya Satellite:

    # description: mental ray for maya network rendering service mi-raysat
    { flags = REUSE socket_type = stream user = nobody wait = no server = /usr/local/mi35/bin/raysatd log_on_failure += USERID }
  3. ファイルを保存します。
  4. xinetd で新たに設定されたサービスを認識できるように、xinetd を再起動するかシグナルを送信してください。
    • xinetd を再起動すると、多くのネットワーク サービスに影響を及ぼすため、望ましくない場合があります。xinetd を再起動するには、次のコマンドを入力します。
      /etc/init.d/xinetd restart
    • xinetd を再起動せずに設定を変更するには、次のコマンドを実行して xinetd のプロセス ID を取得します。
      ps -e | grep -v grep | grep xinetd

    次のような行が表示されます。

    980 ? 00:00:02 xinetd

    最初の番号が、xinetd のプロセス ID です。

    RedHat 7.2 のシステムでは、xinetd は、USR2 シグナルを受信すると設定を再び読み込みます。RedHat 7.3 の場合は、HUP シグナルを受け取った際に構成のリロードが行われます。xinetd のプロセス id が 980 である RedHat 7.3 システムでは、次のコマンドを実行します。

    kill -HUP 980

    xinetd で新しいサービスが認識され、ネットワークの別のノードからレンダー要求を送信できるようになるはずです。

1 つのマシン上で複数バージョンの mental ray を実行する方法

1 つのマシン上で複数のバージョンの mental ray standalone を実行したい場合は、サービス ファイルに各バージョンの mi-ray* エントリが存在することを確認します。

たとえば、同一マシン上に mental ray 3.3 と mental ray 3.4 が存在し、mental ray 3.3(または 3.4)の mi-ray エントリを変更する可能性がある場合は、

サービス ファイルに独自の mental ray 3.3 用 mi-ray 変数を作成します。

サーブス ファイルの内容は次のようになります。

mi-ray 7003/tcp # used for mental ray 3.4
mi-raysat 7103/tcp # used for mental ray satellite 3.4
mi-ray_33 7155/tcp # used for mental ray 3.3 

サーバの更新も必要です。

サーバ ファイルの名前を変更するには(Windows)

  1. mental ray 3.3 bin ディレクトリに移動します。
  2. サービスを停止します(rayserver.exe /stop)。
  3. rayserver.exe の名前を ray_33server.exe に変更します。
  4. サーバを再起動します(ray_33server.exe /start)。

サーバ ファイルの名前を変更するには(Linux)

  1. xinet を停止します。
  2. rayd の名前を ray_33d に変更します。
  3. xinetd.d ディレクトリで、mi-ray33 という名前の新しいファイルを作成します。このファイルに、セットアップ情報を含める必要があります。例:
    { flags = REUSE socket_type = stream user = nobody wait = no server = /usr/local/mi33/bin/ray_33d log_on_failure += USERID }
  4. サービスを再起動します。

互換性の問題

mental ray satellite for Maya の旧バージョンから現在の mental ray satellite の間には多数の変更点があるので、現在のリリースの Maya がインストールされたマスタで、前のバージョンの Maya がインストールされたスレーブを使用した場合、互換性がありません。

解決方法

同じバージョンの Maya(たとえば、Maya 8.5 または Maya 8.0)がインストールされているマスタ マシンとスレーブ マシンを使用してください。