レッスン 2: スティッキー ウェイトをボーンにペイントする
 
 
 

次の手順では、メッシュでウェイトをペイントします。マッスル ペイント(Muscle Paint)ツールを使用すると、カプセル、ボーン、マッスル、その他のタイプのウェイトをペイントできます。また、コンポーネント エディタのように、ポイントでウェイトを設定することもできます。

レッスンで使用するシーンを開く

  1. 前のレッスンで使用したシーンをロードするか、tut_dragonLeg_paintBones_START.ma ファイルをロードします。

    このシーンにはボーンとカプセル オブジェクトが接続されたドラゴンの脚があります。ドラゴンの脚のメッシュは、基本的なスキン デフォメーション用にデフォルトのスティッキー ウェイトをカプセルに適用して設定されています。

    ディスプレイ レイヤ エディタ(Display Layer Editor)を使用すると、このリグのさまざまな部分の表示/非表示を切り替えることができます。

ウェイトをペイントする

ボーンとポリゴン メッシュ オブジェクトにデフォルト ウェイトを適用した後で、マッスル ペイント ツールを使用してこのウェイトを洗練させることができます。ウェイトをスキン メッシュにさらにペイントすることにより、デフォルト ウェイトのエフェクトの強さを調整できます。

  1. シーン ビュー シェーディングがすべてをスムース シェード(Smooth Shade All)に設定されていることを確認してください。
  2. スキン メッシュ オブジェクト(pSkinMesh)を選択してから、 マッスル > マッスル ウェイトのペイント(Muscle > Paint Muscle Weights)を選択します。

    マッスル ペイント(Muscle Paint)ツールが表示され、ペイント モードでメッシュが黒のカラーで表示されます。

    マッスル ペイント ツールは、アーティザン ペイント ツールと同じ基本機能を多数実装しています。その特定のアトリビュートについては、 マッスル ペイント(Muscle Paint)ツールを参照してください。

  3. ウェイト(Weight)プルダウン メニューから スティッキー(Sticky)を選択します。
  4. インフルエンス(Influence)リストで「jntShoulder」を選択し、置き換え(Replace)をオンにします。

  5. 「jntShoulder」つまりドラゴンの脚のヒップの領域で、付け根部分(ヒップ)のボーンにウェイトをペイントします。
    ヒント:シーン ビューの「b」キーを押しながら左右にドラッグすると、ブラシのサイズを調整できます。

  6. ウェイトのペイントが終了したら、マッスル ペイント(Muscle Paint)ツールを閉じてタイムラインをスクラブします。スキンのポイントはカプセルやボーンの移動時に一緒に移動します。

    次の手順では、上肢全体ではなく、特定のポイントにウェイトを設定します。

指定したポイントにウェイトを設定する

  1. マッスル ペイント ツールを開き、インフルエンス リストで「jntLegUp」オブジェクトを選択します。
  2. マッスル ペイント ツールでペイント(Paint)モードをオフにします。

    ペイント機能がマッスル ペイント ツールで無効化されて、スキン メッシュのポイントが表示されます。

  3. ウェイトを設定する上肢の特定のポイントを選択します。

    ヒント:ポイントをより正確に選択するには、投げ縄ツール(Lasso Tool)を使用します。

    ライブ アップデート(Live Update)オプションはオンに設定されています。これは ウェイト(Weight)スライダをドラッグすると、ウェイトがインタラクティブに更新されることを意味します。ライブ アップデート(Live Update)をオフにするとウェイト値を設定できますが、ウェイトの設定/塗りつぶし(Set Weight/Flood)をクリックするまでウェイトは変更されません。

    選択したポイントが複数あり、ライブ アップデート(Live Update)がオンの場合、ウェイト(Weight)スライダは、選択したポイントに対してカレント オブジェクトの平均ウェイトを示すように自動的に調整されます。たとえば、メッシュが黒のポイントとメッシュが赤のポイントを複数選択した場合は、ウェイト(Weight)スライダはこれらのポイントの平均値を示します。

  4. ウェイト(Weight)スライダを使用して、値を 0.5 までドラッグします。カラーが黄色になり、この領域のウェイトが半分であることを示します。
  5. スライドを 1.0 までドラッグすると、ドラゴンの脚のメッシュの選択したポイントが上肢ボーンに 100% ウェイト付けされます。

ウェイトをスムースする

次の手順では、肩(ヒップ)と上肢のジョイントとの間のトランジションをスムースします。ウェイトが他のボーンに再び正規化されないように、他のすべてのボーンに対してウェイトをロックすることができます。

  1. 選択を解除してから、マッスル ペイント(Muscle Paint)ツールのペイント(Paint)モードをオンにします。
    注:Paint(ペイント)モードを再びオンにするときには、ポイントが選択されていないことが重要です。ポイントを選択した状態でペイント(Paint)モードをオンにすると、選択されたポイントしかペイントできません。ポイントを選択していない状態でペイント(Paint)モードをオンにすると、メッシュ全体がペイント可能になります。
  2. インフルエンス(Influence)リストで、jntShoulder と jntLegUp ボーン以外のすべてのボーンを選択し、右クリックしてメニューからハイライトした項目のウェイトのロック/保持の有効化(Enable Lock/Hold Weight on highlighted items)を選択します。

    各ジョイントの横に保持(HOLD)マーカが表示されます。このマーカは、これらの項目のカレント ウェイトがロックされていて、その項目の周囲をペイントしようとしても調整できないことを示します。これで現在ロックされていないジョイントは肩と上肢の 2 つだけになったため、その間でウェイトを他のジョイントに影響なくスムースできます。

  3. インフルエンス リストで jntLegUp を選択し、スムース(Smooth)をオンにします。
  4. 上肢の上部エッジに沿って数回ペイントします。

  5. タイムラインをスクラブすると、肩と上肢の間のデフォメーションがよりスムースになっているのを確認できます。
  6. インフルエンス(Influence)リストですべての項目を選択し、右クリックしてハイライトした項目のウェイトのロック/保持の無効化(Disable Lock/Hold Weight on highlighted items)を選択して、その他のボーンのペイントを続行します。
  7. 引き続き、このレッスンで学習したテクニックを使用して、ウェイトをペイントし、基本的なリジッド ボーン タイプのスキニング用にジョイント/カプセルにウェイトをスムースします。ポリゴンの膝蓋骨と肩胛骨のウェイトはゼロのままにしておきます。後半のレッスンで、これらのオブジェクトをスライド エフェクトに使用します。

これでボーンを使用した基礎的なスキンのセットアップが完了しました。tut_dragonLeg_paintBones_END.ma ファイルをロードすると、ボーン用にペイントされた基本的なスティッキー(Sticky)ウェイトの例を確認できます。

レッスンを終えて

このレッスンでは、以下について学習しました。

スティッキー(Sticky)ウェイトをボーンまたはカプセルにペイントすると、Maya skinClusters と同様の効果が得られます。このようなマッスル スキン デフォーマの大きな利点はカラー フィードバックと、以降のレッスンで説明するスライダやジグルなどのデフォーマの他の機能を使用できることです。

一般的には、マッスル とスティッキ(ーSticky)ウェイトを使用する前に、最初にメッシュのカプセル/ボーンにのみウェイトをペイントすることをお勧めします。これは、ウェイト付けの構造や構成を維持するのに役立ちます。