Maya がファイル リファレンスへの編集内容を記録する仕組み
 
 
 

リファレンス ファイルのコンテンツが親シーン内で変更されると、その編集内容は、子(または孫)シーン ファイルを最初に参照したときに親シーン ファイルで作成されるリファレンス ノードに記録されます。リファレンス ノードは子シーンのリファレンス ファイルごとに親シーン ファイルに作成されます。各リファレンス ノードはコネクトされる子シーン ファイルの親シーン内での変更を格納します。参照されるオリジナルの子シーン ファイルのデータは変更されません。たとえば、親シーンに参照およびロードされる木は、オリジナルの木のリファレンス ファイルに影響を与えることなく、親シーンでスケールおよび再配置できます。移動およびスケールのアトリビュートは親シーン内のリファレンス ノードに格納されるため、スケールおよび再配置の結果は親シーンでのみ表示されます。

注:親シーン内でのアトリビュートの編集処理は、下位の階層にある子シーンのリファレンス ファイルの同じアトリビュートの編集処理よりも優先順位が高くなります。

リファレンス ファイルをアンロードしても、親シーン ファイルで参照したコンテンツへの編集内容は、そのファイルを最初に参照したときに作成されたリファレンス ノードに保持されます。リファレンス ノードをアトリビュートの保存領域と考えて、親シーンから参照したファイルに対して発生したアトリビュートへの変更、ディペンデンシー グラフ コネクション、および DAG ノード階層の変更を記録することができます。リファレンス ノードは、リファレンス ファイルをアンロードするときに親シーン ファイル内で参照したコンテンツへの編集内容を格納します。ファイル リファレンス階層の上位で実施された編集内容は格納しません。

以前にアンロードした子のリファレンス ファイルを再びロードすると、親シーンのリファレンス ノードに格納された編集内容が親シーン内の適切なノードに適用されて、参照データがシーンに表示されます。この処理は、リファレンス ファイルをアンロードおよびロードするたびに、親シーンの各リファレンス ファイルごとに行われます。

以前にアンロードした子のリファレンス ファイルを再びロードすると、変更内容は参照階層の下位から上位へと適用されます。つまり、ファイル リファレンス階層のさまざまなレベルに存在する変更内容は、まず階層の最下層レベルでコネクションと変更内容が解決されてから、次の上位階層レベルで解決されます。

注:リファレンス ファイルをファイル リファレンス シナリオの範囲外で変更すると(ユーザがファイルを直接変更するのと同時に他のユーザが親ファイルから同じファイルにアクセスする場合)、リファレンス ファイルへの変更内容はそのリファレンス ファイルをロードし直すまで親シーン ファイルには表示されません。

関連項目