ダイナミックなアニメーション ランナップを取り扱う
 
 
 

タイム スライダのフレームをクリックしても、シーン内にすべてのダイナミック オブジェクトの状態が正しく表示されないことがあります。正しい状態を表示するには、タイム スライダ上でクリックしたフレームより前に存在する各フレームのランナップ計算を実行する必要があります。デフォルトではランナップは実行されないため、タイム スライダでフレームをクリックする場合はランナップの設定をオンにする必要があります。ランナップは、非表示のオブジェクトに対しても実行されます。

タイム スライダでフレームをクリックしたときにダイナミクスの計算が行われないようにする場合は、ランナップをオフに設定したままにしておきます。こうしておくと、非ダイナミック オブジェクトと複雑なダイナミック オブジェクトがあるシーンで、タイム スライダをクリックするとすぐに非ダイナミック オブジェクトの状態が表示されるので便利です。ダイナミック オブジェクトにキーを設定する場合も、ランナップをオフに設定しておけば、キー設定処理に無関係な計算を待つ必要がなくなります。

ダイナミック オブジェクトすべてのランナップをオンにするには

  1. ウィンドウ > 設定/プリファレンス > プリファレンス(Window > Settings/Preferences > Preferences)を選択してプリファレンス(Preferences)ウィンドウを表示します。
  2. カテゴリ(Categories)リスト内のダイナミクス(Dynamics)をクリックします。
  3. カレント タイムまでランナップ(Run Up to Current Time)をオンに設定します。
  4. 次のいずれかのランナップ元(Run Up From)オプションを選択することができます。
    前の時間(Previous Time)

    現在のフレームよりも後のフレームをクリックした場合、ランナップは現在のフレームから開始し、クリックしたフレームで終了します。シーン内のダイナミック オブジェクトのアトリビュートを変更しない場合は、このオプションをオンに設定します。この設定により、ランナップを待つ時間が短縮されます。現在の時間よりも前のフレームをクリックした場合、ランナップはアニメーションの先頭から開始されます。

    開始時間(Start Time)

    タイム スライダでどこをクリックしたかに関係なく、ランナップは開始フレームから開始されます。シーン内のダイナミック オブジェクトのアトリビュートを変更する場合は、このオプションをオンに設定します。これにより、オブジェクトのダイナミクスを変更した後でタイム スライダをクリックした時に正しいオブジェクトの状態が表示されます。

    バッチ レンダリングでは必ずランナップが行われます。たとえば、フレーム 20 から 50 までのバッチ レンダーを行った場合、カレント タイムまでランナップがオフに設定されていてもすべてのパーティクル エフェクトは正常にレンダーされます。

    ヒント:時間のかかるパーティクル ランナップを中止する場合は、Esc キーを押します。