キャラクタ セットの定義には、キャラクタ セットの作成と編集をする必要があります。キャラクタ セットを定義すれば、キャラクタ セットアップは完了します。
キャラクタ セットアップの作業では、明確なキャラクタの特徴を形成する複雑で階層的なオブジェクトの組織を作成します。キャラクタは伝統的な意味でのキャラクタ(ロボットなど)であることもあれば、明確な物体としてアニメートしたいオブジェクトの集合体(空を飛ぶロゴなど)であることもできます。
これらのオブジェクトをキャラクタ セットとして定義することによって、同時にアニメートしたいこれらのオブジェクトの全アトリビュートを統合することができます。キャラクタ セットとして定義することによってすべてのアトリビュートが同じ場所で設定でき、また Maya のアニメーション機能をさまざまな別々のオブジェクトではなくキャラクタとして作用させることができるため、アニメーションがより一層簡単にできます。
また、キャラクタ セットの中にサブキャラクタ セットを作成することにより、キャラクタ セットの階層を作成することもできます。サブキャラクタ セットを作成すると、キャラクタのさまざまな部分の間にある階層リレーションシップを維持しながら、これらの部分をキャラクタ レベルで制御することができます。サブキャラクタとは、キャラクタ セットのサブセットです。
サブキャラクタ セットは、キーフレーム設定や Trax エディタ(Trax Editor)によるアニメーション クリップの作成に便利です。たとえば、右腕のアニメーションで行うキーフレームが体のほかの部分に比べて多い場合、キャラクタの右腕のアトリビュートをサブキャラクタ セットとして定義することができます。
サブキャラクタ セットがカレントの場合にキーを設定すると、そのサブキャラクタ セットのアトリビュートだけにキーが設定されます。キャラクタ セットがカレントの場合にキーを設定すると、そのキャラクタ セットのアトリビュートと、それに属するサブキャラクタ セットのすべてのアトリビュートにキーが設定されます。
サブキャラクタ セットがカレントの間にクリップを作成すると、クリップにはキー設定されたサブキャラクタ セットのアトリビュートだけが入れられます。キャラクタがカレントの間にクリップを作成すると、クリップにはキャラクタとそのサブキャラクタのキー設定されたすべてのアトリビュートが入れられます。サブキャラクタ セットとその親キャラクタ セットとの階層リレーションシップは、Trax エディタ(Trax Editor)とアウトライナ(Outliner)に表示されます。
オブジェクトの集合体を Maya のキャラクタ セット(または、サブキャラクタ セット)として定義するときに、アニメートしたいすべてのさまざまなアトリビュートを統合するキャラクタ ノードが作成されます。これらのアトリビュートはキャラクタ セットと呼ばれる一種のセットに配置され、デフォルトでこのセットは Maya のキャラクタ パーティションに配置されます(セットおよびパーティションの説明については、『Maya の基本』マニュアルの「 セットとパーティション」を参照してください)。デフォルトでは、オブジェクトのすべてのキー設定可のアトリビュートがキャラクタ セット内に配置されます。しかし、他のアトリビュートを追加したり、キャラクタのアニメーションには関連がないと思われるアトリビュートを削除したりして、キャラクタ セットを編集することができます。
Maya におけるキャラクタ セットの定義は、キャラクタ ノードの作成と、それに続くキャラクタ ノードの編集によってアニメートできる状態にするための作業です。