アニメーションのエクスプレッションをテキスト エディタで編集する
 
 
 

エクスプレッション エディタ(Expression Editor)内部から vi などのテキスト エディタを起動して、エクスプレッションの作成と編集を行うことができます。サイズの大きいエクスプレッションを編集する場合は、テキスト エディタの各種機能を利用すると便利です。

特定のエクスプレッション用にテキスト エディタを起動した場合、同じセッションで編集できるのはそのエクスプレッションに限られます。ただし、複数のエクスプレッションを同時に編集する場合は、エクスプレッションごとに 1 つずつテキスト エディタを起動することができます。

特定のエクスプレッション用にテキスト エディタを起動すると、エクスプレッション エディタのエクスプレッション テキスト フィールドがグレー表示になります。テキスト エディタの使用中は、このエクスプレッション エディタ テキスト フィールドでの編集を行うことはできません。ただし、エクスプレッション エディタ テキスト フィールドで別のエクスプレッションを編集することはできます。

エクスプレッション エディタから独立してテキスト エディタで編集できるファイルはディスク上に存在しません。エクスプレッション エディタを通じてテキスト エディタを使用する場合、シーン ファイルに保存されたエクスプレッションにリンクしているテンポラリ ファイルを編集することになります。ただし、このテンポラリ ファイルに、別のテキスト ファイルからテキストをコピーすることはできます。

ファイル名を指定せずにエクスプレッションを保存すると、保存したエクスプレッションが読み取られ、Maya のシーン ファイルに格納されます。テキスト エディタの使用中は、エクスプレッション テキスト フィールド内でそのエクスプレッションがグレー表示になります。

テキストエディタを閉じると、エクスプレッション テキスト フィールド内のエントリはグレーではなく通常通り表示されます。テキストエディタを閉じた後、テキスト エクスプレッション フィールドはアクティブになります。

エクスプレッションを保存せずにテキスト エディタを終了すると、Maya 側では何の処理も行われません。エクスプレッションは変更されていないので、Maya 側でもエクスプレッションを変更する必要がないからです。

ヒント:テキスト エディタを使用して、エクスプレッションを任意のディレクトリに保存することができます。こうして保存したエクスプレッションのテキストは、別のシーン ファイルでも利用することができます。

テキスト エディタを選択する(Mac OS X)

TextEdit などのエディタを開いてエクスプレッションを編集します。エクスプレッション エディタに編集したテキストをカット & ペーストします。

テキスト エディタを選択する(Windows)

テキスト文書に関連付けられているテキスト エディタを使用して、エクスプレッションを編集することができます。たとえば、.TXT 文書にメモ帳を関連付けている場合は、エクスプレッション エディタエディタ(Editor)プルダウン メニューからテキスト エディタ(Text Editor)を選択するとメモ帳が起動します。他のエディタを使用するには、そのエディタを .TXT ファイルに関連付けてください。詳細については、Windows のマニュアルを参照してください。

テキスト エディタを選択する(Linux)

Maya の Linux バージョンでは、デフォルトでエクスプレッション エディタエディタ メニューから、次のいずれかのテキスト エディタを起動することができます。

これ以外のエディタを使用する方法については、 エディタ(Editor)メニューに表示されないテキスト エディタを使用する(Linux)を参照してください。

エディタ(Editor)メニューに表示されるエディタを起動する

  1. エクスプレッション エディタ(Expression Editor)エディタ プルダウン メニューからテキスト エディタを選択します。
  2. 選択項目(Selection)リストのオブジェクト名、エクスプレッション名、またはアトリビュート名をダブル クリックします。

    エディタが開きます。

    エディタのタイトルバーには、エクスプレッションの編集中に作成されるテンポラリ ファイルの名前が表示されます。このテンポラリ ファイルを編集して保存すると、そのエクスプレッションが属する Maya のシーン ファイルにテンポラリファイルの内容がコピーされます。

    テキスト エディタの使用中は、エクスプレッション テキスト フィールドは使用できません。必要に応じて、エクスプレッション エディタ ウィンドウを閉じても構いません。

    選択項目リスト内のオブジェクト名やエクスプレッション名、またはアトリビュート名を 1 回クリックすると、テキスト エディタは起動されず、エクスプレッション テキスト フィールドの内容を参照することができます。

    エクスプレッションですでに値が代入されたアトリビュートをダブル クリックすると、そのアトリビュートを制御するエクスプレッションがテキスト エディタに表示されます。また、非パーティクル エクスプレッションの場合は、ダブル クリックしたアトリビュートだけではなく、シーン内の任意のアトリビュートに値を代入することができます。実際、ダブル クリックしたアトリビュートをまったく操作しなくても構いません。

    まだ値が代入されていないアトリビュートをダブル クリックすると、テキスト エディタには何も表示されません。そのアトリビュートをもう一度ダブル クリックすると、テキスト エディタがもう 1 つ起動します。エクスプレッションでアトリビュートに値を代入した後は、そのアトリビュートについてテキスト エディタを 1 つだけ起動することができます。

  3. テキスト エディタを使用して、エクスプレッションを作成または編集します。
  4. ファイルを保存します。
  5. エクスプレッション エディタによって構文エラーが検出されなかったことを確認します。
  6. テキスト エディタを終了します。
    注:jot や vi、vim、xemacs などのテキスト エディタ用に Linux のエイリアス コマンドを設定している場合、エクスプレッション エディタはそのコマンドの起動を試みます。このエイリアス コマンドで指定された引数がエクスプレッション エディタで利用できない場合は、テキスト エディタが予期せぬ動作をするか、あるいはまったく起動しません。

    エイリアスを使用してテキスト エディタの動作設定をカスタマイズすることは避け、 テキスト エディタの動作オプションを変更する(Linux)で説明されている手順を実行してください。

エディタ(Editor)メニューに表示されないテキスト エディタを使用する(Linux)

ワークステーションにインストールされているにもかかわらず、エクスプレッション エディタ(Expression Editor)のエディタ メニューに表示されないテキスト エディタがある場合は、多少の UNIX システム管理作業を実行することにより、そのテキスト エディタを使用することができます。

エディタ メニューに表示されないエディタを起動する

  1. Linux の .cshrc ファイルで環境変数 WINEDITOR を編集し、希望するテキスト エディタとオプションを指定します。

    手順については、 テキスト エディタの動作オプションを変更する(Linux)の例を参照してください。

    テキスト エディタで有効な動作オプションを自由に設定できますが、(該当するオプションがある場合)テキスト エディタはフォアグラウンドで実行する必要があります。

    テキスト エディタが起動したシェルに通常表示される場合は、エディタがシェル内に表示されるよう、環境変数 WINEDITOR を設定してください。

  2. ユーザ アカウントから一度ログアウトした後、再びログインします。
  3. Maya を再起動します。
  4. エディタ(Editor)プルダウン メニューからその他(Other)を選択します。
  5. 選択項目(Selection)リストのオブジェクト名、エクスプレッション名、またはアトリビュート名をダブル クリックします。

    テキスト エディタが起動します。

  6. テキスト エディタを使用して、エクスプレッションを作成または編集します。
  7. ファイルを保存します。
  8. エクスプレッション エディタによって構文エラーが検出されなかったことを確認します。
  9. テキスト エディタを終了します。

テキスト エディタの動作オプションを変更する(Linux)

エクスプレッション エディタ(Expression Editor)のエディタ(Editor)メニューに表示されるテキスト エディタは、デフォルトの動作オプションで起動します。多少のシステム管理作業を行うことにより、テキスト エディタの動作オプションを変更することができます。

エディタの動作オプションを変更する

  1. 環境変数 WINEDITOR を編集し、希望するエディタ オプションを指定します。

    テキスト エディタで有効な動作オプションを自由に設定できますが、(該当するオプションがある場合)テキスト エディタはフォアグラウンドで実行する必要があります。たとえば、jot では -f、vim では -g -f、xemacs では -nw の各オプションを指定する必要があります。

    vi を使用する場合に WINEDITOR 変数を設定する例を次に示します。

    setenv WINEDITOR "xwsh -name mayaEditor -e vi"

    vim を使用する場合の例を次に示します。

    setenv WINEDITOR "xwsh -geometry 80x57+350+130 -bg 97 -e vim"
  2. ユーザ アカウントから一度ログアウトした後、再びログインします。
  3. Maya を再起動します。
  4. エディタ(Editor)プルダウン メニューからその他(Other)を選択します。
  5. 選択項目(Selection)リストのオブジェクト名、エクスプレッション名、またはアトリビュート名をダブル クリックします。

    テキスト エディタが起動します。

  6. テキスト エディタを使用して、エクスプレッションを作成または編集します。
  7. ファイルを保存します。
  8. エクスプレッション エディタによって構文エラーが検出されなかったことを確認します。
  9. テキスト エディタを終了します。

デフォルトで起動されるテキスト エディタを選択する(Linux)

テキスト エディタを起動する度に(つまり、エディタ メニューを選択せずにダブル クリックしてテキスト エディタを起動する度に)、特定の外部のテキスト エディタをデフォルトで起動するよう設定することができます。

デフォルトでエディタを起動する

  1. ウィンドウ > 設定/プリファレンス > プリファレンス(Window > Settings/Preferences > Preferences)を選択します。

    プリファレンス(Preferences)ウィンドウが表示されます。

  2. カテゴリ(Categories)リストのインタフェース(Interface)をクリックし、一般的なインタフェースのプリファレンスを表示します。
  3. エクスプレッション エディタ メニューでエディタを選択します。

    環境変数 WINEDITOR で指定したテキスト エディタを選択するには、その他を選択します。

  4. 保存(Save)をクリックします。
  5. エクスプレッション エディタ(Expression Editor)内で、選択項目(Selection)リストのオブジェクト名、エクスプレッション名、またはアトリビュート名をダブル クリックします。

    テキスト エディタが起動します。エクスプレッション エディタを次に起動する場合には、デフォルトで、選択したテキスト エディタ名がエディタ プルダウン メニューに表示されます。

    プリファレンス ウィンドウとエディタ メニューで別のテキスト エディタを選択すると、そのエディタがプリファレンスに表示されます。

    注:プリファレンス(Preferences)、またはエクスプレッション エディタ(Expression Editor)エディタ(Editor)メニューを使用してテキストエディタを指定した場合、チャンネル ボックス(Channel Box)エクスプレッション エディタ(Expression Editor)、またはアトリビュート エディタ(Attribute Editor)を起動すると、エクスプレッション エディタの代わりにテキスト エディタが表示されます。

    また、エクスプレッション エディタの新規エクスプレッション(New Expression)ボタンをクリックすると、そのテキスト エディタが起動します。