レンダー パスによる作業
 
 
 

以下の情報も参考にして下さい。Maya ソフトウェア レンダラを使用している場合は、レンダー パスの代わりにレンダー レイヤの使用をお勧めします。詳細については、 レンダー レイヤの概要を参照してください。mental ray レンダラを使用している場合は、マルチ レンダー パスの使用をお勧めします。詳細については、 マルチレンダー パスを参照してください。

パス内でレンダーする場合には、シーンのアトリビュートを別々にレンダーします。パス内のレンダリングでは、オブジェクトのカラーやその上にかかるシャドウを正確に制御できます。

通常はパス内でのレンダーは、シーンのカラー、シャドウ、ハイライトなどのさまざまなアトリビュートを個別にレンダーします。合成プログラムでパスを変更すれば、再レンダーしなくてもシーンの微調整を行うことができます。

ビューティ パス

これは、デフォルトのパスです。レンダー パスは、レンダー レイヤのアトリビュート エディタ(Attribute Editor)から選択できます。

このパスは、シャドウ パスやカラー パスで作成されたコンポーネントを正しくレンダーします。また、カラー パスは、拡散パスやスペキュラ パスで作成されたコンポーネントを正しくレンダーします。したがって、結果的にビューティ パスがコンポーネントのすべてを正しくレンダーすることになります。

合成パッケージまたはペイント アプリケーションでシャドウを個別に微調整するには、カラー パスとシャドウ パスを別々に実行してください。

カラー パス

イメージのカラー コンポーネントだけを生成します。シャドウ情報は生成されません。

カラー パスは、拡散パスとスペキュラ パスに分割されます。

シャドウ パス

イメージのシャドウ コンポーネントだけを生成します。カラー情報は生成されません。

拡散パス

拡散シェーディングだけが実行されます。拡散パスには、拡散情報とアンビエント情報が含まれ、カラー、透明および拡散係数(Diffuse Coeff)によりモジュール化されます。

スペキュラ パス

スペキュラ シェーディングだけが実行されます。スペキュラ コンポーネントの調整方法は、オブジェクトに関連付けられているマテリアルのタイプによって異なります。Phong、PhongE、Blinn、および異方性(Anisotropic)マテリアルでは、異なるスペキュラ効果が生成されます。Phong マテリアルでは、スペキュラ パスは余弦の累乗とスペキュラ カラーを使用して調整することができます。

注:スペキュラ パス用のマスク チャンネルまたはアルファ チャンネルは生成されないため、スペキュラ パスを加算して合成することをお勧めします。

カスタム シャドウとリフレクション パス

シャドウや反射をキャッチする useBackground マテリアルを使って、カスタム シャドウやリフレクション パスを作成することもできます。シャドウ パスがレンダーされると、シャドウ情報を含んだマスク チャンネルによって黒のイメージが作成されます。合成時に、このチャネルを使用してぼかしたり明るさを変えたりして、シャドウの外観を決めます。リフレクション パスがレンダーされると、マスク チャンネルの白のマスクによって RGB イメージが作成されます。

シャドウとリフレクションをキャッチするためのバックグラウンドの使用(Use Background)マテリアルの使い方については、『ライティング』マニュアルの「 アルファ チャンネルでシャドウをキャプチャする」を参照してください。