Linux 環境(64 ビット)
 
 
 

Maya プラグイン

Maya Development Kit プロダクトには、/usr/autodesk/maya/devkit/plug-ins に多くのサンプル プラグインが収録されています。64 ビット インストールでは、/usr/autodesk/maya ディレクトリが /usr/autodesk/maya2009-x64 へのデフォルトのシンボリック リンクです。

これらのプラグインは、使用する前にビルドする必要があります。最初に作業ディレクトリを作成し、ディレクトリを再帰コピーして make を実行してください。たとえば、次のようになります。

mkdir -p $HOME/devkit/
cd $HOME/devkit/
cp -r /usr/autodesk/maya/devkit/plug-ins .
make Clean
make

プラグイン開発領域を Maya のその他の部分にアタッチするには、多くの変数を設定する必要があります。この正多面体は次のとおりです。

これらの変数は、Maya.env というファイルで定義できます。変数をファイルで定義できるので、このファイルをコピーするだけで、同じランタイム環境を別のシステム上で簡単にセットアップできます。環境内で変数を使用することもできます。この変数は Maya.env ファイルで対応する変数をオーバーライドするか、検索パスを表す変数の前に付加されます。

環境変数 MAYA_APP_DIR を使用すると、Maya.env ファイルを検索できるようになります。この変数を設定しないと、Maya は $HOME/maya ディレクトリを検索します。複数のバージョンの Maya をシステムにインストールしている場合は、MAYA_APP_DIR 環境変数が指すディレクトリのサブディレクトリか $HOME/maya のサブディレクトリに Maya.env ファイルを配置できます。

このサブディレクトリの名前は、実行する Maya アプリケーションのバージョン番号にします。たとえば MAYA_APP_DIR/usr/mydir に設定した場合は、バージョン固有の Maya.env ファイルを /usr/mydir/2009 ディレクトリに作成することができ、Maya の 2009 バージョンを実行する場合にこのファイルが使用されます。MAYA_APP_DIR を設定しない場合は、バージョン 2009 用の Maya.env ファイルを $HOME/maya/2009 に配置することができます。

以下に、Maya を /usr/autodesk/maya にインストールし、プラグイン開発領域を $HOME/devkit/plug-ins に設定した場合の例を示します。インストールが異なる場合は、以下のサンプル フォルダで MAYA_LOCATION を設定するラインを変更する必要があります。

Maya.env ファイルには以下を含める必要があります。

MAYA_SCRIPT_PATH = $HOME/devkit/plug-ins
MAYA_PLUG_IN_PATH = $HOME/devkit/plug-ins
XBMLANGPATH = $HOME/devkit/plug-ins/%B

/bin/sh/bin/ksh のユーザは、以下の行を $HOME/.profile に追加する必要があります。

# Location of installed maya.
MAYA_LOCATION=/usr/autodesk/maya
export MAYA_LOCATION

/bin/csh/bin/tcsh のユーザは、以下の行を $HOME/.cshrc に追加する必要があります。

# Location of installed maya
setenv MAYA_LOCATION /usr/autodesk/maya

Maya を起動してプラグイン マネージャ(Plug-in Manager)ウィンドウを開くと、$HOME/devkit/plug-ins ディレクトリにコピーした、すべてのコンパイル済みプラグインのリストが表示されます。

Maya API アプリケーション

提供されているスタンドアローン型アプリケーション サンプルをビルドするには、以下を実行する必要があります。

mkdir $HOME/devkit/applications
cd $HOME/devkit/applications
cp /usr/autodesk/maya/devkit/applications/* .
make Clean
make

重要な注

これらのアプリケーションをリンクし、リンクに必要となる Maya 共有ライブラリの正しいセットをユーザが気にしなくてもいいようにするには、シェル スクリプト mayald を使用します。

Linux では、共有ライブラリを参照できるように変数 LD_LIBRARY_PATH を設定する必要があります。

スタンドアローン型アプリケーションのビルドと実行を準備する手順として、以下の環境変数の設定をお勧めします。

Linux:

setenv MAYA_LOCATION /usr/autodesk/maya
setenv LD_LIBRARY_PATH $MAYA_LOCATION/lib

プラグインをリンクするときは、使用する API クラスを含む、すべての OpenMaya ライブラリを確実にリストしてください。それぞれのクラスの参照ページは、クラスを含む特定 OpenMaya ライブラリを指定します。

注:一部の Maya モデルを読み込むことができないスタンドアローン型アプリケーションが構築される可能性があります。特に、開発キットの「readAndWrite」アプリケーションを使用して IK を持つファイルを読み込もうとすると、コネクション エラーが表示され、シーンに IK が表示されません。これに対応するには、ファイルをロードする前に IK サブシステムを強制的にロードする必要があります。MLibrary() をコールしたあとで、MFileIO::open() をコールする前に IK サブシステムを使用するコマンドを追加します。次のコマンドが動作します。

MGlobal::executeCommand( "ikSystemInfo -q qsh" );