ファーのアトリビュートのペイント
 
 
 

熊の鼻先で口や鼻の周りにあるファー フィードバックは長すぎます。鼻先のこの周囲にあるファーを短くしなければ、最終レンダリング イメージでファーが鼻を通り抜けて突き出し、口を隠してしまうでしょう。サーフェスの局部にあるファーの長さを短くするには、ファー アトリビュート ペイント ツールを使用します。

ファー アトリビュート ペイント ツールを使用すると、事実上、どのようなファー アトリビュートでもペイントできます。このレッスンでは、ファー アトリビュート ペイント ツールを使用して次の作業を行います。

ファー アトリビュート ペイント ツールは、サーフェス上に直接ペイントすることにより作成されるアトリビュート マップを通して、上記の操作をすべて行います。アトリビュート マップは、ユーザがマップにペイントした黒、白、またはグレーの領域に基づいて、修正の対象として選択された、コネクトされたファーのアトリビュートを修正します。

アトリビュート マップのペイントを開始する前に、鼻と口のサーフェスを非表示にしましょう。このレッスンの最初で、鼻と口のサーフェスを ExtraParts リファレンス レイヤに割り当て、シーン ビューで誤って選択されないようにしてあります。これらのオブジェクトを非表示にするには、リファレンス ディスプレイ レイヤを非可視に設定します。

リファレンス ディスプレイ レイヤを非表示にするには

  1. ディスプレイ レイヤ エディタ(Display Layer Editor)で、レイヤが可視であることを表す V をクリックして、ExtraParts を非表示にします。

ファー アトリビュート ペイント ツールを使用してファーを短くするには

  1. シーン ビューで、鼻先のサーフェスを選択します。

  2. ファー > ファー アトリビュート ペイント ツール(Fur > Paint Fur Attributes Tool) を選択します。

    カーソルが更新され、ファー アトリビュート ペイント ツールがアクティブであることを表すペイント ブラシとして表示されます。ファー アトリビュート ペイント ツール設定(Paint Fur Attributes Tool Settings)ウィンドウとペイント ツール設定(Paint Tool Settings)エディタが表示されます。これらのウィンドウで、アトリビュート マップでペイントされるアトリビュートを設定し、コントロールすることができます。

  3. ファー アトリビュート ペイント ツール設定ウィンドウで、次のオプションが設定されていることを確認します。
  4. ペイント ツール設定エディタで、次のように設定します。

    これにより、比較的小さく、ソフト エッジを持つ領域をペイントするためのブラシが設定されます。このツールを使ってストロークすると、既存のファーがより短いファーで置き換えられます。

  5. 熊の鼻先の真ん中にブラシ カーソルを配置し、ここを中心として小さな円を描きながら、ストロークを開始します。

    どこをペイントしても、ファー フィードバックが更新され、長さが短くなります。

  6. ペイント ツール設定エディタのディスプレイ(Display)セクションで、カラー フィードバック(Color Feedback)オプションをオンにします。

    鼻先のサーフェスが更新され、現在ペイント中のファーの長さ(Fur Length)アトリビュート マップが表示されます。鼻先の末端にある黒い領域は、そこが今ペイントされたばかりであることを示します。アトリビュート マップのこの領域は、レンダーの結果、ファーが短くなる部分を表しています。ライト グレーの領域は、まだペイントされておらず、ファーの長さは変わらない部分を示します。

    熊の口元にあるファーも短くします。

  7. 次のように、鼻先で鼻の下にあたる領域、つまり口サーフェスのある場所にオーバーラップ ストロークを 2 ~ 3 回ペイントします。

    アトリビュート マップで、カラーが徐々に減衰しているところがあります。これは、オリジナルのアトリビュート値とマップの間のファー トランジションが急激に行われないことを表しています。スムース操作を適用して、さらに、アトリビュート マップをスムースにすることができます。

  8. ペイント ツール設定エディタで、ペイント操作スムース(Smooth)に設定してから、塗りつぶし(Flood)をクリックし、ファーの長さアトリビュート マップ全体にスムースを適用します。塗りつぶしを数回クリックして、スムース操作を複数回適用することができます。
    ヒント:ペイントした領域が大きすぎた場合、Ctrl + z キーを繰り返し押して、ペイント ストロークを元に戻すことができます。

    アトリビュート マップのペイントをもう一度開始する場合は、を 1 に設定してから塗りつぶしをクリックし、サーフェスを白色で塗りつぶすことができます。

ファー アトリビュート ペイント ツールを使用して髭を作成するには

  1. 鼻先サーフェスがアクティブのままであることを確認してから、ファー シェルフのヤマアラシ(Porcupine)ファー プリセットをクリックします。

    熊の鼻先に、2 番目のファー ディスクリプションが割り当てられます。この時点では、鼻先は雑然としていますが、次の手順を実行して、修正することができます。

  2. 鼻先のサーフェスがアクティブであることを確認し、 ファー > ファー アトリビュート ペイント ツール(Fur > Paint Fur Attributes Tool) を選択します。
  3. ファー ペイント アトリビュート設定ウィンドウで、次のオプションを設定します。
  4. ペイント ツール設定エディタで、ペイント アトリビュート - ペイント操作置き換えに、を 0 に設定して、塗りつぶしをクリックします。

    これにより、ヤマアラシ ファー ディスクリプションに対する生え具合アトリビュート マップが作成されます。このマップは黒色なので、ヤマアラシ ファー フィードバックは一時的に見えなくなります。

  5. ペイント ツール設定エディタで、次のように設定します。

    この設定により、比較的小さく、ソフト エッジを持つストロークをペイントするようにブラシが設定されます。このストロークは、生え具合マップでは灰色で表示され、数本のヤマアラシ ファー(つまり、髭)になります。対称がオンの場合、サーフェスの半分で行ったストロークは、もう半分のサーフェスにミラーされます。これにより、鼻先の両側にまったく同じ髭を作成することができます。

  6. 熊の鼻先の左側にブラシ カーソルを配置し、下の図にあるように、鼻先の中間あたりから後方に向かって、短いストロークを 1 つ描きます。

    ストロークを描くと同時に、ファー フィードバックが更新され、鼻先の両側に髭が表示されます。すぐに表示されない場合は、シーン ビューをタンブルしてください。

    これらの髭の角度は正しくなく、外側をむいていません。これを修正するには、Porcupine(ヤマアラシ)ファー ディスクリプションで極性(Polar)アトリビュートを変更する必要があります。

ファー ディスクリプションを変更するには

  1. ファー > ファー ディスクリプションの編集(Fur > Edit Fur Description) > Porcupine を選択します。

    アトリビュート エディタが表示され、Porcupine(ヤマアラシ) ファー ディスクリプションのアトリビュートが表示されます。

ファー ディスクリプションの名前を変更するには

  1. アトリビュート エディタで、ファー ディスクリプションの名前を Whiskers に変更します。

髭を変更するには

  1. アトリビュート エディタで、鼻先サーフェスの髭を変更するために、次のアトリビュートを設定します。

    髭が更新されます。この結果、髭は鼻先の両側で外側を向くようになり、短くなります。

  2. チャンネル ボックス/ディスプレイ レイヤ エディタを表示し、可視性(Visibility)ボックスをクリックして、ExtraParts レイヤを再表示します。