概要
別の場所でも3ds max 4又は3ds max 5の作業を続けたい場合、ライセンスをノートパソコンなどの他のワークステーションへ移動します。ここでは、ライセンスを移動する手順を説明します。
問題
3ds maxをインストールし、オーソライズしました。他の場所でも3ds maxを使用したいと考え、別の場所へも3ds
maxをインストールし、使用していました。しかし、別の場所へインストールした3ds maxは1ヶ月の猶予期間が過ぎてしまったので、使用するにはライセンスを移動しなくてはなりません。どうすれば、ライセンスを移動できるでしょうか?
解決法
ワークステーション間でライセンスを移動するには、ポータブルライセンスユーティリティ(PLU)を使用します。ライセンスの移動方法を説明します。
注意:ライセンスを移動するには、同じ3ds maxCDからインストールされ、同じパッチを使用していなくてはなりません。また、それぞれのライセンスのC−Dillaが同じバージョンでなくてはなりません。
注意:二台目のマシンは持っていないけど、ライセンスの移動について知りたい場合、自分のマシン内でエクスポートとインポートを試すことができます。
主に使用するワークステーションをセットアップする(ベースワークステーション)
・ 主に使用するワークステーション(使用頻度が高いワークステーション)に3ds
max 4又は3ds max 5をインストールします(ベースワークステーション)
・ 3ds maxをオーソライズし、動作を確認します。
・ 3ds maxを終了します。
・ Windowsのスタートメニューからプログラム>discreet>3ds max>ポータブルライセンスユーティリティを選択します。

・ 3ds maxポータブルライセンスユーティリティ画面が表示されるたら、"インポート"タブを選択します。(図1参照)

図1 マシン認識コードがハイライトされた状態のポータブルライセンスユーティリティ
・ マシン認識コードのフィールドを右クリックし、コピーを選択します。
注意: マシン認識コードはそれぞれのマシンによって異なります。マシン認識コードはインストールしたソフトウェアではなく、ハードウェアを基準としています。
ベースワークステーションをライセンスプールに追加する
・ ポータブルライセンスユーティリティ画面の"プール"タブを選択します。
・ "追加"をクリックします。(図2参照)

図2 ポータブルライセンスユーティリティ − プールにマシンを追加する
・ マシン詳細の追加というダイアログが表示されます。マシン名に適当な情報を入力します。マシンの名前そのままでも、Bob@Workのように説明的な名前でも構いません。
注意: マシン名を確認するには、デスクトップにあるマイコンピュータのアイコンを右クリックし、プロパティを選択します。プロパティボックスが現れたら、ネットワークIDタブを選択します。
・ マシン認識コードのフィールドを右クリックして、貼り付けを選択します。
・ OKをクリックします。
結果: ベースワークステーションがライセンスプールに追加されます。ここでは、まだライセンスをエクスポートしていません。3ds
maxは通常通り、動作します。練習で行う場合は、ここでベースワークステーションのライセンスをベースワークステーション自体へ転送します。
第2のワークステーションをセットアップする
次に、二番目のワークステーションをセットアップします。ベースワークステーションのライセンスプールに二番目のワークステーションを追加すれば、2台のマシン間でライセンスの転送が可能になります。
・ 二台目のワークステーションに3ds maxをインストールします。
・ Windowsのスタートメニューからプログラム>discreet>3ds max>ポータブルライセンスユーティリティを選びます。
・ ポータブルライセンスユーティリティのダイアログボックスが開いたら、インポートタブを選択します。
・ マシン認識コードを書き留めます。
第2のワークステーションをライセンスプールに追加する
・ ベースワークステーションに戻ります。
・ Windowsのスタートメニューからプログラム>discreet>3ds max>ポータブルライセンスユーティリティを選びます。

・ プールタブを選び、追加をクリックします。
・ マシン名のフィールドに正しいマシン名を入力します。
・ マシン認識コードフィールドには、書き留めた第2のワークステーションのコードを入力します。
・ OKをクリックすると、ライセンスが追加されます。(図3参照)

図3 ベースワークステーションのライセンスプールに二つのワークステーションが追加されている
有効なライセンスを第2のワークステーションにエクスポートする
・ ベースワークステーションに行きます。
・ Windowsのスタートメニューからプログラム>discreet>3ds max>ポータブルライセンスユーティリティを選びます。

・ ポータブルライセンスユーティリティのダイアログボックスが開いたら、エクスポートタブを選択します。
・ ライセンスツリーのプール部分を開き、第2のワークステーションを選択します。(図4参照)

図4 プールに2台のコンピュータがリストされている。2番目のワークステーションを選択する。
・ エクスポートをクリックすると、"エクスポート中"ダイアログボックスが表示されます。(図5参照)

図5 ボックス下部の記述を読み、正しいマシンにエクスポートしようとしていることを確認します。
・ OKをクリックすると、エクスポートタイプの選択画面が表示されます。(図6参照)

図6 初めて転送する時は、"ファイルを転送"オプションを使用します。(license.ctl)。次回より、"コードを転送"オプションを使用することができます。
・ "ファイルを転送"オプションをオンにします。この例では、"C\3dsmax\license.ctl"で表示されている名前と場所で転送ファイルを作成します。
初めてライセンスを転送する場合には、"コードを転送"オプションは使用できません。次回より、このオプションが使用可能になります。
・ ライセンスを一度エクスポートすると、2台めのワークステーションへフロッピーディスク、e-mail、ftp、ネットワークを使用して転送可能です。
注意:license.ctlをフロッピーで転送しようとして、フロッピーが壊れたり、ファイルがなくなってしまった場合、ベースステーションに戻り、再度ファイルをエクスポートすることができます。エクスポート機能では、同じマシンへの再エクスポートが可能です。
ベースワークステーションから有効なライセンスをインポートする
・ 第2のワークステーションへ行きます。
・ Windowsのスタートメニューからプログラム>discreet>3ds max>ポータブルライセンスユーティリティを選びます。
・ ポータブルライセンスユーティリティのダイアログボックスが開いたら、インポートタブを選択します。
・ "転送ファイルを読み込み"オプションをオンにします。(図7参照)

図7 最初の転送以降、ライセンスのエクスポート及びインポートには"コードを転送"オプションを使用可能
・ 必要であれば、"参照"を選択して、ベースワークステーションから転送するlicense.ctlファイルの場所を指定します。
・ "インポート"をクリックして、ライセンスをインポートします。"ライセンスが正常にインポートされました。"というダイアログが表示されます。(図8参照)

図8 第2のワークステーションで3ds maxが使用可能
・ "終了"をクリックし、ポータブルライセンスユーティリティを閉じます。
ベースワークステーションへライセンスをエクスポートして戻す
第2のワークステーションへライセンスを正常にインポートできた場合、後に、ベースワークステーションで使用するためには転送し戻さなくてはなりません。その場合の、手順について説明します。
・ 第2のワークステーションに行きます。
・ Windowsのスタートメニューからプログラム>discreet>3ds max>ポータブルライセンスユーティリティを選びます。

・ ポータブルライセンスユーティリティのダイアログボックスが開いたら、エクスポートタブを選択します。
・ ライセンスツリーのプール部分を開き、ベースワークステーションを選びます。(図9参照)

図9 これでライセンスが元のステーションに戻される
・ "エクスポート"をクリックすると、"エクスポート中"ダイアログボックスが表示されます。(図10参照)

図10 マシン認識コードを必ず確認する。ターゲットシステムとコードが違っている場合、転送をキャンセルする。これより先へ進むと、処理をキャンセルできなくなる。間違ったコードで処理を続けると、3ds
maxは動かなくなる。その場合、オーソライゼーションコードの再発行申請が必要。
・ OKをクリックすると、エクスポートタイプの選択画面が表示されます。(図11参照)

図11 ファイルが壊れる心配は無用になる。コードを書き止め、ターゲットシステムへ直接持っていく、または、e-mailする。
・ 転送ボタンをクリックすると、ライセンスは正常にエクスポートされます。
ベースワークステーションへライセンスを転送し戻す
転送コードを書き止めたり、e-mailしてベースワークステーションへ戻したら、コードを入力してライセンスを有効にします。
・ ベースワークステーションへ行きます。
・Windowsのスタートメニューからプログラム>discreet>3ds max>ポータブルライセンスユーティリティを選びます。
・ ポータブルライセンスユーティリティのダイアログボックスが開いたら、インポートタブを選択します。
・ "コードを転送"オプションをオンにします。(図12参照)

図12 転送コードを入力し、ライセンスのインポートが可能な状態
・ "コードを転送"フィールドに第2のワークステーションで生成された転送コードを入力します。
・ "インポート"ボタンをクリックします。
"インポート"をクリックすると、"ベースワークステーションへライセンスが正常に再インポートされました"、という表示がでます。これ以降、第2ワークステーションにライセンスを転送したい場合には、いつでも"コードを転送"オプションを使用することができます。
Tip: ポータブルライセンスユーティリティに関する詳細は、ポータブルライセンスユーティリティの右下角にあるヘルプボタンをクリックしてください。
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