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制作期間: 2ヶ月
製作者: Zhang Yang (zhangyang84)

以 下は、私自身の思考経過です。オリジナル作品の女性は、身体全体と豊かな表情で感情を表現しています。また、美しい背景は詳細に描画されています。キャラ クターと背景の調和。これは、まさに私の作品の特長です。これこそ、私がこの作品を選んだ理由です。制作にあたり、作品を複製しただけだと捉える人がいる ことを考えなくてはなりませんでした。そのため、配色や顔の表情を明るくする、美しい滝を加えるなど、独自の要素を織り込むことにしました。1ピクセルた りとも、100%オリジナルのピクセルはありません。ライティング、視点、色、環境など、何かしら変えています。この作品の完成までには、丸々1ヵ月半か かりました。この経験を通して、伝統芸術について学び、3Dや2Dに関する多くの識を得ることができました。
作業に入る 前、少し時間をかけて、使用するソフトウェアと手法を選びました。波打つ水面、背景の森、キャラクタの髪、ライティングなど、制作中に遭遇しそうな課題を できるだけ予測して準備したいと考えたからです。幸いなことに、これらの問題を全て解決するソリューションを見つけました。基本的に、全てのエレメントの モデリングにはMayaを用いました。重要な要素のモデルは、Mudboxで作成しました。テクスチャはPhotoshop、レンダリングには mental rayを使用しました。






衣 服はモデルの身体から衣服の形体を抽出し、作成しました。次に、トポロジ構成とモデルの見た目を調整しました。衣服の作成では、布地の重さとマテリアルに 気をつけました。例えば、シルクなら柔らかく、綿は皺になりやすいなどという特徴があります。モデルを緻密に調節したかったので、MayaのClothシ ステムやSyflexプラグインは使用しませんでした。
キャラクタの手は、手のシェーダを調整できるように分けて作成し、RAMへ保存しました。
前 景の背丈の高い草は、全て手作業で作成しました。これが、思い通りの効果を作り出す唯一の方法だったのです。まず、様々な草のモデルを作成しました。次 に、それらをランダムに配置して、複製しました。草の調整は、広範囲の草むらをソフトに調整できるSoft Modificationツールをメインに使いました。草の調整においては、美的バランスが重要でした。以下は、前景の草と葉のイメージです。


他のエレメントは、ごく普通の手法でモデリングしました。ここでは、背景の中のはっきり見えない小さな葉や草などは、モデルを作らずに、テクスチャで詳細を作りこめるということにご注意ください。
以下は、サブオブジェクトのモデルです。




モ デリングの修正では、重要なポイントが他にもあります。1点は、リアリズム。例えば、古いオブジェクトの不完全なエッジ、オブジェクトの磨耗・消耗、不規 則に配置されたオブジェクト、砂利、生い茂る雑草などの表現。もう1点は、芸術性。例えば、シーンの階層、遠近感や視点、雰囲気など、原画の認識と芸術的 知識を活用しなくてはなりません。遠近感や視点は、非常に重要です。ボートを中景に配置し、現実的な距離感で背景を配置して、原画のシーンへ近づけまし た。
以下は、メインオブジェクトの高解像度モデルです。










フォ トリアルな仕上がりを追求するため、テクスチャに多くの労力を投じます。この作品でのテクスチャ作成は、かなり厳しい作業でした。基本的に、キャラクタの テクスチャサイズは全て3072×3072、衣服のサイズも全て3kでした。シーンには多くのオブジェクトが含まれていたので、シーンを最適化して、リ ソースを節約することを考えなくてはなりませんでした。これは、制作では、常に留意しています。そこで、シーンの中で遠くにあるオブジェクトには低品質の フォーマットを使用して、テクスチャサイズを小さくしました。あまり重要でないオブジェクトは、カラーマップだけを持ち、バンプマップはありません。次 に、サイズが大きなテクスチャをマップフォーマットへ変換しました。このフォーマットは、mental rayレンダラーに対応し、システムリソースを節約します。
カラーマップは、幾つかの写真を使ってPhotoshopで手 描きしました。人物の皮膚に適用するカラーマップは、注意深く描きました。毛穴や皮膚のしみ、皮膚の下の血管、筋肉、骨なども忘れてはいけません。それゆ え、皮膚には、さまざまな色のバリエーションが必要になります。通常、私は多くの写真をリファレンスとして使用します。カラーマップの彩度を減らして、バ ンプマップと鏡面反射マップを作成しました。顔面の凹凸は、毛穴としわが作り出します。一般的に、頬、鼻の背、額、目尻や目の下などが、特に目立ちます。 Edidermal Scatter Colorのカラーで、詳細や色調を修正しました。また、鏡面反射マップを反射マップへ変更しました。反射マップにノイズマップをかぶせて、よりランダム な反射を作り出しました。次に、Mudboxで、高解像度モデルから緻密な法線マップを作りました。ボディペイントを使い、テクスチャの繋ぎ目を消しまし た。他のテクスチャにも、同じ工程を行いました。以下は、主なテクスチャです。
















MayaのPaint Effectを使用して、キャラクタの眉毛と睫毛を作成しました。これらは、テクスチャを使って作成することも、もちろん可能です。
キャ ラクタの髪の毛の作成には、少し時間がかかりました。オリジナルのNURBSパッチから抽出したカーブを、Joe Alter社のShave and a HaircutというMayaプラグインのガイドとして使用しました。これは、使い易く、調整力も高いパワフルなプラグインです。このプラグインについて は、今後のチュートリアルで紹介していきます。ここでは、毛髪を、肌色と調和しなくてはなりません。また、風をうけた動きを表現することも忘れてはいけま せん。



私のアドバイスとしては、プロの3Dアーチストであれということです。3Dのテクニックだけに満足せずに、写真やポストプロダクション、絵画などの関連技術や知識も求めることです。それらの技術や知識は、全て自分の創作に生きてきます。


